ホーム・計量計測データバンク2005年度計量法改正情報BOX>座談会(2005/11/14)【8】

座談会「計量法の抜本的見直し」の審議動向と私の考え方
    国民の計量の安全と計量行政の在り方を考える

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【8】

われわれ販売事業者は計量器のプロです

大森健次 私は販売事業者としてどうしてもお話ししておきたいことがあります。われわれ販売事業者は計量器のプロですから、適正な計量器を供給することによって計量の安全と消費者の利益を守るという社会に貢献する使命があります。われわれはそれを最先端でおこなっているわけです。計量器に関してきちんとした知識を持った専門家としてコンサルティングをする「計量器コンサルタント」制度も活用して、この使命を果たしていきたいと考えています。

「計量器コンサルタント」制度の普及に日本計量振興協会は力を入れてもらいたい

岩下貞治 大森さんが言われたとおり、販売者は適正計量器の供給に関して重要な役割を果たしています。「計量器コンサルタント」制度の普及など、われわれ自身も努力をし、それがだんだん認められてはきています。(社)日本計量振興協会は、もっともっとこの制度の普及に力を入れてもらいたい。

 そして、販売者の役割を本当にちゃんと果たしていくためには、遵守事項をきちっと徹底する仕組みをぜひ作ってもらいたいと考えています。

販売事業者には制度的支援はなにもない

森川正彦 販売者と違って、製造事業者、修理事業者は、設備や技術基準などの枠組みがあります。これによって事業者は制度的に支援されている面があります。これに対して販売事業者には制度的支援はなにもないですね。岩下さんがおっしゃるように野放しです。届け出が必要なのは質量計だけですしね。また「計量器コンサルタント」制度などの民間資格を計量制度が活用する構造になっていません。

BtoBの計量器ということで安易にひとくくりにすることは計量の安全の確保にとって非常に危険である

横田俊英 検定に関して先ほどからBtoBに使う計量器は規制をはずすというような恐れがあるという議論がでていますが。

森川正彦 BtoBの計量器ということで、安易にひとくくりにすることは、計量の安全の確保にとって非常に危険であるということを、先ほども申し上げました。

 私は検定対象であるべきということに固執しているわけではありません。先ほどから申し上げているように、使用者が計量の正確性を担保するために、計量器をきちんと整備、検査したり、計量管理をきちんとやってもらってその報告を義務化するなどの仕組みがきちんと整備されるならば、なにも検定で縛る必要はありませんよ、と言っているのです。計量結果の正確性の義務化が必要といっています。

検定制度は現状のままがいいんです

横田俊英 現実に、そういうシステムの整備が可能でしょうか。

森川正彦 特定計量器からはずす。これははずしてもいいんです。しかし、規制対象からは外すべきではありません。実際には日本の計量法の伝統的文脈では、検定対象からはずすとなると規制を全部はずすということになってしまいますので、これはダメです。

 BtoBというのは、対等な契約関係にあるものどうしが取引をするということが前提で、そういう互いに納得ずくの関係にあるものどうしの計量にかんしては、使用する計量器や計量結果に関しても、彼らの自主性に任せていいじゃないかという議論です。しかし、現実はそうではありません。前提が間違っているんです。そのようは対等の関係などというものは、理論としては成り立ちますが、現実にはそうでない場合のほうが遙かに多い。この前提が崩れると、自主性に任せたのでは、どちらかが一方的な結果を押しつけられることになってしまい、正確計量、計量の安全は担保できません。また、細分化して用途別の規制をかけるというのは非常に難しい作業になります。現実問題としては不可能です。それならば、検定制度は現状のままがいいんです。

規制は減らしなさい外しなさいという政府の方針内閣指令がある

大森健次 そもそも、こんな議論はなぜ出てきたんですか。

横田俊英 規制緩和が議論なしの大前提になっているからです。要するに、規制は減らしなさい、外しなさいという政府の方針、内閣指令があるんです。平成16年の閣議決定による規制改革と民間開放の推進3カ年計画です。これは強力ですよ。じゃあ何を検定から外したらいいのかということになって、このはずすための理論としてBtoBだのBtoCだのということがでてきたのです。

 森川さん。たとえば大型はかりが検定の対象から外れるというようなことになったら、(社)東京都計量協会にはどういう影響が考えられますか。会員や財政は、5年後にはどうなっていますか。

 

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