ホーム・計量計測データバンク2005年度計量法改正情報BOX>座談会(2005/11/14)【7】

座談会「計量法の抜本的見直し」の審議動向と私の考え方
    国民の計量の安全と計量行政の在り方を考える

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【7】

今だって検定は怪しいんですよ、だって工場で仮組で検定するんですから

森川正彦 今だって検定は怪しいんですよ。だって、工場で仮組で検定するんですから。それをばらして現地で組み立てますから、厳密に言えば、これは検定したはかりとは別物なんです。だから、大部分の事業者は分銅を持っていって、組み立てたら現地で検査をやっています。

 しかし、一部には据え付けただけで、後は何もしないというところもあります。これは怖いです。

大森健次 事業者からいうと価格の問題で難しい面があるんですよ。設置時、こちらから分銅を持って行き検査するでしょう。そうしたら、お客さんから、これは何、何故こんなに高いの、検査なんていらないよ、となるわけです。検定を受けているんだからそれでいいじゃないか、と言われます。それと、あと一つ怖いのは、設置するには技術がいるんです。技術を持ってない事業者が設置すると、これはダメですね。とんでもないことになります。

工場検定は完成品だけに限定して大型はかりは現地検定以外はダメというふうにするべきだと思います

森川正彦 私は、工場検定は完成品だけに限定して、大型はかりは現地検定以外はダメというふうにするべきだと思います。重力加速度の問題からいっても、そうでなければ、きちんとはかることはできません。

岩下貞治 それが正しい検定のやり方です。現在の方法がおかしいのです。

横田俊英 現地検定になれば、誰が得をして、誰が損をしますか。

大森健次 いや、現地検定となれば、一定の検定諸費用として計上できますから、問題ありません。得とか損ということはありません。

森川正彦 現地検定では役人の経費がかかるというのなら、それこそ民間の指定検定機関をきちんと整備して、それがやればいいんです。

 ただ、金の取れない民活は成り立ちませんから、運営していけるように、そこは制度をきちんとしていく必要はあります。

岩下貞治 そこは考えなくてはなりませんね。広域的に検定業務をやれるようにとかね。

計量の安全の担い手は誰だということをきちんとさせることが重要です

森川正彦 適切な計量管理が使用者に義務づけることが必要です。それを認証された第3者機関や計量士などがチェックする仕組みを作る必要があります。必要なことは規制を撤廃することではなく、効果的な規制の枠組みをきちんと作っておくことです。計量の安全の担い手は誰だということをきちんとさせることが重要です。

岩下貞治 そこでは、計量器販売事業者が大きな役割を果たすべきです。

ISOの関連ではかりの検査はしていますが検定は一切関係ないということになっています

近藤正孝 ISO規格と検定制度とのリンクがありません。たとえば生コン関係ですと、検定は関係ないですよね。ISOの関連ではかりの検査はしていますが、検定は一切関係ないということになっています。

最近ISOがらみではかりの検査をやってくれ校正をしてくれという仕事が増えています

森川正彦 行政がやる検定や検査に頼るのか、それとも自主管理で自分たちが検査能力を持つのか、あるいは第3者機関に頼むのか。このうちどれを選択してもいいですよ。だけどちゃんとやってくださいね。そういうシステムになっているからISOはちゃんと機能しているわけです。

大森健次 最近、ISOがらみで、はかりの検査をやってくれ、校正をしてくれ、という仕事が増えています。

適正な計量器を供給するために販売事業者が果たす役割はますます重要になってきます

森川正彦 「正確に計量する義務」だけではダメです。計量管理の手法を、民間団体を活用することも含めて、きちんと制度的に確立すれば、計量関係事業者も商売的にもちゃんとやることができて、しかも正確計量も担保されます。

岩下貞治 そういうことを考えると、適正な計量器を供給するために販売事業者が果たす役割はますます重要になってきます。

 しかし、現状でははかりの販売事業は届け出制で、届け出さえすれば誰でもがはかりを売れる状況です。インターネットではかりを販売している事業者のなかには、届け出すらしていない事業者も見受けられます。明らかに違反なのですが、事業者自身が届け出義務があることをしりません。

 また販売事業者にはいわゆる遵守義務があるんですが、これが守れない販売者が多数存在します。これも遵守義務があることさえ知らないんですね。これを何とかしようということもあって、今私たちは、消費者保護のためにも、計量器に関してきちんとした知識を持った「計量器コンサルタント」制度のPRもしているわけです。

 これはわれわれ販売事業者の要求なんですが、遵守義務をもっとはっきり打ち出してもらいたいと思います。販売者は、たとえば取引証明に家庭用計量器が使われるというような、不適正な計量器が使われることを未然に防げる立場にあります。届け出がなされた段階で、もう少しはっきりと遵守義務を徹底する必要があります。

 ただ、紙っぺらを渡してそれでOKというのであれば、まあなくてもいいよ、ということになってしまいます。

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