ホーム・計量計測データバンク2005年度計量法改正情報BOX>座談会(2005/11/14)【3】

座談会「計量法の抜本的見直し」の審議動向と私の考え方
    国民の計量の安全と計量行政の在り方を考える

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【3】

生命身体の安全を守るという観点からはむしろ規制を強化しなさいという結論になってもおかしくありません

森川正彦 生命身体の安全を守るという観点からは、むしろ規制を強化しなさいという結論になってもおかしくありません。ここにBtoBだからという話を持ってくると、その辺が抜けてしまうんです。 

最終的に消費者が関わってこないという取引などありません

大森健次 それは大問題です。それでは計量の安全、計量の秩序の確保は全く尻抜けになってしまいます。最終的に消費者が関わってこないという取引などありません。業者間取引の段階でおかしくなってしまったら、それこそ消費者保護どころではなくなってしまいますよ。

割高で原材料を購入することになってしまったら製品の価格に跳ね返って消費者は不利益を被ってしまう

岩下貞治 産廃じゃなく、一般の取引だって同じです。そこがおかしくなって、たとえば割高で原材料を購入することになってしまったら、それは製品の価格に跳ね返ってきて、実質上消費者は不利益を被ってしまうということになります。

当局は枠組みが決まっているからそれにあわせていく努力をするほかないということだ聞いていますが 仮にそうだとすればゆゆしきことだと思います

森川正彦 当局は、枠組みが決まっているからそれにあわせていく努力をするほかないということだ、といっているというようなことも漏れ聞いています。私が直接聞いたわけではないので、真偽のほどはわかりませんが、もし仮にそうだとすれば、ゆゆしきことだと思います。法改正の時には、毎回のようにこのような話が出てきますが、そんなことはあってはならないことです。

横田俊英 いつでも、このような話はでてきます。

計量制度は貨幣制度と並び云々という話を聞きますが本当にそう思っているのであれば慎重の上にも慎重にやってもらいたい。

岩下貞治 よく会合のあいさつで、計量制度は貨幣制度と並び云々という話を聞きますが、本当にそう思っているのであれば、繰り返して申し訳ないけれども、慎重の上にも慎重にやってもらいたい。それに、2年ぐらいで担当者が交代するようなことで、本当に計量法がわかるわけはないと思うんだが。

対消費者の保護のみに限定し規制をするとなれば流通関係で使われるはかりだけが規制の対象だということになります

横田俊英 そういう行政上のシステムの不備を、かつては、東京都などの地方計量検定所や、日計振、計工連といった計量計測関係の団体が知恵を出して補っていたんです。今は、残念ながら産総研も含めてその全部が弱体化しているから問題なんです。東京都なども今後どんどん、古くから計量法をよく知っている技術系職員が退職しますから、ますます困難になるでしょう。

 計量法の特定計量器の規制で大きな部分を占めるのがはかりです。では、はかりのどのような分野を規制からはずすか。対消費者の保護のみに限定し規制をするとなれば、流通関係で使われるはかりだけが、規制の対象だということになります。

 それで、本当に計量の安全、適正な計量は確保できるのでしょうか。岩下さんがおっしゃったように、業者間取引であっても、消費者に関係してきますし、コストの問題とも絡んでくるんですから。それに、業者は本当に計量に関する正しい知識を持っているのかというと、これはかなり疑問です。

自動はかり規制をすると決めることが大事です、規制をしなければ技術手法は発達しませんしそのためのコストも誰も負担しないからです

岩下貞治 流通に関係することといえば、自動はかりの問題もありますね。計量は静止計量が基本です。自動はかりはそうではないわけですから、規制するとすればどのようにするんですか。

森川正彦 規制のしかたです。皆さんは規制というと、すぐ器差検定・器差検査と頭に浮かぶと思います。規制のやり方には製造時の検定と、事後の検査があります。

 私は、事後の検査は意味があると思いますが、器物の完成度を検査するのは製造メーカーの仕事であって、国の直接の仕事ではないと思います。正しく計れているかどうかという結果を出せばいいのです。

 とすれば、自動はかりも、たとえば、機器のメモリーにその機械での計量結果をすべて保存させて、それを統計分析します。そしてサンプリングで静止計量した計量値との差を一定の枠内に収めなさい、という規制をかけるという方法があります。

 これを義務づければよいのです。逆に、そういう方法以外に自動はかりを規制する方法はないと思います。

 自動はかり規制をすると決めることが大事です。規制をしなければ、そういう技術手法は発達しませんし、そのためのコストも誰も負担しないからです。

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