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最新の電子はかり(2)(3)

(2978号/2013年9月1日、2979号/2013年9月8日掲載)
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特集記事 製品紹介

12年度生産額637億円
対前年度比99.2%、工業用はかりは103.8%
工業用はかりは359億円

(一社)日本計量機器工業連合会がまとめた2012年度のはかりの生産出荷状況は、生産金額637億1800万円(対前年度比99.2%)、生産数量が約384万2000台(同102.7%)となった。工業用はかりは対前年度比103.8%の358億9800万円で全体としては増加傾向にある。13年度は、景気見通しや消費税率引き上げ問題など不透明部分が懸念材料。


 はかり全機種の総生産金額は、637億1800万円(対前年度比99.2%)。過去の推移を見ると(グラフ参照)、96年度に900億円台を突破した後、97年度851億円、98年度768億円、99年度739億円と3年連続して減少。2000年度は780億円と増加したが、01年度、02年度と続けて対前年比減となった。その後は、ほぼ横ばいを続け、08年度は、678億9300万円(同92.3%)と減に転じ、10年度は同109.1%で持ち直し傾向、11年度も微増となったが、12年は微減となった。13年度の経済産業省生産動態統計4〜6月の工業用計重機の生産額は79億9100万円(対前年比99.2%)である。

工業用はかり、3.8%増

生産金額で56.3%(12年度)を占める工業用はかりは、08年度は生産額368億500万円(対前年度比90.7%)、09年度305億8800万円(同83.1%)と連続して減少し、10年度は325億4300万円(同106.4%)と持ち直し、11年度345億9400万円(106.3%)、12年度358億9800万円(103.8%)と増加している。

消費税率問題の影響が懸念材料

工業用はかりは、はかり全体の生産金額の動向に与える影響が大きい。工業用はかりは生産設備として機能しており、このはかりを導入することにより省力化・合理化が推進され、また品質向上にも寄与している。一方で、景気動向の影響も強く受ける。
 8月15日公表の8月の月例経済報告は、景気の基調判断は「着実に持ち直しており、自律的回復に向けた動きもみられる」との判断を据え置いている。
■設備投資動向に注目
 先行きの見通しも「景気回復へ向かうことが期待される」との表現を踏襲している。今後、企業が設備投資をどこまで増やすかが注目される。
 もし、来年4月に消費税率を引き上げる判断がでた場合、増税後の景況見通しに関しては専門家の間でも意見が分かれている。
■設備投資は改善傾向
 内閣府が8月13日発表した6月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標である「船舶、電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)で、4〜6月期の四半期ベースは前期比6.8%増の2兆2999億円だった。2012年1〜3月期以来、5四半期ぶりのプラスだった。出遅れていた企業の設備投資もようやく動き出したとみられている。
■設備投資の3%を税額控除検討
 政府が今秋の成長戦略第2弾の投資減税の目玉の一つとして、企業が支払う法人税額から設備投資額の一定割合を差し引く「税額控除」の導入を検討していることも好材料だ。新たに購入した機械・装置の取得価格のうち、3%分を法人税額から差し引くというもの。

天びんは7.8%減

機種別では、天びんは生産金額が72億9800万円で対前年度比は92.2%である。生産数量も約10万8000台(同91.4%)と減少している。天びんの生産金額が全体に占める割合は11.5%である。

台はかりは5.8%減

台はかりは、生産金額が62億2600万円で対前年度比94.2%。生産数量は約13万5000台(同100.5%)と増加した。台はかりの生産金額が全体に占める割合は9.8%である。

商業用はかりは97億1500万円

商業用はかりは、生産金額が97億1500万円で対前年度比107.6%。生産数量は約24万7000台で同102.9%。商業用はかりの生産金額が全体に占める割合は15.2%。

家庭用はかりは27.6%減

家庭用はかりは生産金額が39億3100万円で対前年度比72.4%。生産数量は約321万1000台(同103.6%)である。数量は増加したが、金額は減少した。価格単価が下落している。家庭用はかりの生産額が全体に占める割合は6.2%だが、生産数量では83.6%を占める。家庭用はかりには、電子式ヘルスメーター、電子式の家庭用上皿自動はかりなどがある。
 その他のはかりは、6億5000万円(対前年度比103.1%)、生産数量約12万6000台(同95.4%)。

工業用はかりは3.8%増

工業用はかりは、生産金額は358億9800万円で対前年度比103.8%、生産数量は約1万4900台で対前年度比102.9%と、生産金額、数量とも増加している。
 工業用はかりの生産金額の42.3%を占めるのが「袋・缶・びん詰め用、組合せはかり」で、152億200万円(対前年度比104.0%)。生産数量が約2700台(同108.6%)である。
 その他の主な工業用はかりは、「コンベヤスケール、コンスタントフィードウェア」が生産額22億8000万円(同102.8%)、トラックスケールが38億3100万円(同95.7%)、ホッパースケール28億5700万円(同114.7%)、大型台はかり8億9800万円(同108.8%)、チェッカー76億4200万円(同115.7%)、クレーンスケール4億4100万円(同71.2%)、その他の工業用はかりは、27億4700万円(同85.4%)。

輸出入統計

輸出は11.6%増

貿易統計で2012年(暦年)のはかり輸出入実績を見てみると、輸出は212億7700万円(対前年比111.6%)と増加した。
 輸出で対前年比増だったのは、体重測定機器(乳児用はかりを含む)および家庭用はかり1億8900万円(同107.1%)、コンベヤスケール21億2600万円(同105.4%)、ホッパースケール等の定量はかり110億9200万円(同121.0%)、重量測定機器(30kg以下)9億9600万円(同103.8%)、重量測定機器(30kgを超え5000kg以下)5億9900万円(同122.7%)、重量測定機器(その他)2億1400万円(同174.7%)。対前年比減は、分銅およびはかり部分品39億6000万円(同99.7%)、はかり(感量50mg以内のもの)21億100万円(同97.6%)である。

輸入は4.4%減

輸入金額は90億1900万円(同95.6%)。
 内訳は、体重測定機(乳児用はかりを含む)および家庭用はかり24億8500万円(同86.5%)、コンベヤスケール5800万円(同39.8%)、ホッパースケール等の定量はかり2億1100万円(同57.8%)、重量測定機器(30kg以下)17億9700万円(同95.1%)、重量測定機器(30kgを超え5000kg以下)8億4200万円(同96.2%)、重量測定機器(その他)1億6300万円(同87.7%)、分銅およびはかり部分品19億9600万円(同102.6%)、はかり(感量50mg以内のもの)14億6700万円(同127.7%)。

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