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日本計量新報 2013年11月17日 (2988号)

測定データのデジタル処理、無線通信そして自動計測が進行する

その機能がいらなくなったことなどによって消えていった商品がある。ラジカセのカセットテープの部分はCDプレーヤーに変わった。好きな人はカセットテープを買い集めておかなければならない。デジタルカメラがフィルムと現像をカメラ内部の電子部品がしてしまうという革命をおこしたがめに、10年ほど前のフィルムカメラが1000円ほどで売られている。携帯電話機能と一体になったデジカメで写真の必要を満たすようになった。携帯電話なりスマホを持ち歩くことはカメラを持ち歩くことでもある。
 総発電量に占める家庭での電力使用の割合は意外に低い。家庭の電力需要がソーラー発電か水素発電機によってまかなわれるようになると、送電線がいらなくなる。山の奥の集落や一軒家にも電力を供給している現在の状況には不合理がある。都市ガスかLPGか石油で家庭電力を得ることは困難ではない。都市に集中する人口と過疎化がすすむ地域とが混在し、日本人の人口は30年もすると1割ほど減る。その先にはもっと減る。いまでも電力使用量を自動算出する電力量計がでてきているし、ガスや水道の使用料も同じようなしくみで、徴収もしくは支払いをするようになるであろう。計量法の制度的な手直しが求められる。カメラの焦点あわせなど一連の動作はハカリの吊りあわせのための錘(すい)の移動と同じことと考えてよい。シャッターボタンを押せば写るカメラは、皿にモノを載せれば計れてしまうハカリと同じようだ。露出計の内蔵がなく、あってもレンズの絞りとシャッター速度を調整する、焦点あわせの機能はレンズのリングを手送りする、フィルムの巻き上げはレバーを動かすといった1960年代のカメラは、ヤジロベー式のハカリと同じような感覚で使用していた。手順を間違えなければ確実に機能した。
 デジタルカメラの構成要素として撮像素子、映像エンジン、手ぶれ補正センサーなどがあり、これらはカメラメーカーが単独で保有している技術ではなく、コンポーネントとして供給されている。撮像素子はコンパクトデジカメはCCDであり、一眼レフはCMOSが使われることが多い。計測データのデジタル処理とデータの無線通信(携帯電話機能の応用)などは多くの計量計測機器で利用されている。新しく登場した技術要素を計量計測機器が取り込み、これと連動した製品やシステムの開発が進む。

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