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日本計量新報 2007年11月18日 (2700号)

計量器の管理と指定定期検査機関制度の指定増進と制度改善努力

計量法が規定する適正計量管理事業所の指定を受けるメリット論は昔からかしましく論じられ、さまざまな指定のメリットを理屈付けてきているが、色々な理屈を並べても企業としてのメリットが大きいと結論づけることに難しさはある。そもそもということでいうと、質量計(はかり)の管理の体系には検査が含まれる。それが定期検査であれば、それに相当しそれ以上の確かな管理体制として計量法の指定を受けた適正計量管理事業所による管理体制をとることは、百貨店、大手スーパーその他の流通業、食品産業、製鉄、自動車、電機産業その他主要産業の企業にとっては当然のことである。この際の単純な指定のメリットは、質量計(はかり)の計量法に基づく定期検査の免除である。
 計量法が規定する程度のはかりの管理ができていないなどということは社会に名の通った企業ではあり得ないことであるから、取引・証明に用いられるはかりを設置している企業が指定を受けていることは当然である。これはコストとかメリットとかいう論理で処理すべき事項ではなく、計測管理あるいは計量管理あるいは品質管理という概念に属することである。これら企業が使用していて管理すべき対象の計量器は、計量法上の特定計量器だけではなく計るための器具機械装置としての計量計測機器、分析機器、環境測定機器など多方面に及んでおり、これらが確かに機能していなければ企業活動の産出物としての商品はサービスに支障をきたすことになる。計量行政は行政の能率の向上と社会的な知識と技術を生かしていくという観点から、計量管理能力(計測管理能力あるいは品質管理能力)を有する企業には積極的に働きかけてまた広く宣伝もして、適正計量管理事業所の指定企業を増やすことが求められる。
 指定を受けると報告事項が煩雑であるので、その面倒さから指定を受けるのを躊躇したり、指定を受けていることが煩わしくなる。法制度はこうした事柄に対応していくことが大事であるが、この方面にはほとんど手が付けられていない。その中でダイエーは、質量計(はかり)の定期検査を受ける方がコスト的に安いとの理由で指定を返上しているから、この制度の指定のメリットに大きな疑義がでてしまう。指定のための設備面では保有すべき質量基準器に関して改正があって企業の負担は小さくなったものの、まだまだ制度の弾力的運営に余地はあるといえる。

 地方公共団体が実施する質量計(はかり)の定期検査に漏れがでているなか、適正計量管理事業所ではその事業の責任と体面にかけてもおろそかな管理と検査体制はしていないのであるから、計量行政機関の側こそが襟を正してこれに学ぶべきであり、同時に適正計量管理事業所の指定の増進、制度の改革に取り組まなくてならない。


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