【背景の第一 : 知的基盤整備の全政府的な位置付け】
2.知的基盤整備の重点分野
1 .で整理された知的基盤政策の範囲においても、実際に知的基盤を効果的に整備していくには、社会的需要や目的から見た整備分野の重点化が必要である。
○「知的基盤整備特別委員会報告(平成11年12月)」、「経済構造の変革と創造のための行動計画(平成12年12月、閣議決定)」でまとめられた重点分野の考え方
知的基盤整備の重点分野については、既に「知的基盤整備特別委員会報告(平成11年12月)」、「経済構造の変革と創造のための行動計画(平成12年12月、閣議決定)」でまとめられており、これに沿うことが適切であると考えられる。これらでまとめられた重点分野の考え方は以下のとおりである*3。
1.国際市場における技術的評価の信頼性向上・効率化及び産業技術の共通基盤
・計量標準(物理・電気標準及び化学標準物質並びにこれらと一体の共通基盤的計測分析方法)2.国土・資源の開発保全、自然災害の低減・防止等国土の管理に必要な基本的事項
・地質情報(地質図、地球物理・化学図、活断層図、火山地質図等各種地球科学図類、標本・試資料及び地質調査方法)3.環境、高齢化といった社会的課題への対応
・化学物質安全管理(化学物質有害性情報等の化学物質安全管理データベース及び試験評価方法)
・人間生活・福祉(寸法、形態、動態、感覚等の人間特性データベース及び試験評価方法)4.新規産業を開拓する戦略的分野の技術開発促進
・生物資源情報(DNA塩基配列、遺伝子機能等のデータベース、解析方法、微生物種の系統的収集・保存・提供)
・材料(材料物性データベース及び試験評価方法)