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 計量行政審議会計量制度検討小委員会第1WG(平成17年度第2回会合)
 議事要旨



1.日時:平成17年10月27日(木)
       10:00〜12:00

2.場所:経済産業省別館10階1028会議室

3.出席者:飯塚座長、石川委員、岩崎委員、柿沼委員、加島委員、河村委員、小島委員、杉山委員、武田委員、中野委員、三浦委員、三木委員、山崎委員、山本委員、横尾委員
橋本委員(欠席)

4.議題:1計量制度検討小委員会第1WG会合議事録について
      2検査・検定制度の現状について
     ・ドイツの法定計量システム
      Dr. Rainer Kramer ドイツ物理工学研究所(PTB)
     ・地方自治体における検査・検定の現状について
      中野 義幸 大阪府計量検定所長
     3第1WGに関する主要論点整理
     4その他

5.議事要旨:
 座長から、忌憚ない意見をいただきたいこと、また、会議は原則公開とする旨の挨拶がなされた。

議題1 計量制度検討小委員会第1WG会合議事録について
委員から意見等はなく、了承された。

議題2 検査・検定制度の現状について
(1)  ドイツの法定計量システム
 座長より、ドイツの法定計量制度は我が国と同じく地方分権化が行われていること、またPTBは世界最古の計量機関であることが紹介された。続いて、資料2に基づき、PTB(ドイツ物理工学研究所)のDr. Rainer Kramer氏より、ドイツの法定計量システムに関するプレゼンテーションが行われた。
また、Dr. Rainer Kramer氏より、次のように資料の日本語訳の訂正等があった。2ページ11行目「検定は連邦国家の仕事」を、「検定は州の仕事で、連邦政府は国内制度の統一性に関しての責任を負う」と訂正する。また、8ページ2行目「参加者」の中に、連邦経済労働省を追加する。また、9ページ「その他の規定」として、DVGW「ガス料金の課金に関する規則」を追加する。また、12ページ最終行「ガスメータの検定は、2ユーロで、経済的である」を、「ダイヤフラムガスメーターの検定は、15ユーロである。ただし大量生産を行う場合は、それよりも低料金になる(例えば、2ユーロ)」と訂正する。
プレゼンテーションに続いて行われた質疑の概要は以下のとおり。
Q:ドイツの認定試験所(州承認試験所)の制度は、製造事業者を認定するのではなく、当該事業者内にあるインハウスラボを認定するという方式であり、新品も修理品もともに検定を行うことができる制度であると理解している。そこで、質問であるが、ユーティリティメーターの製造事業者の数はドイツ国内でおよそどの程度か。また、そのうち、認定試験所を保有している割合はどの程度か。また、MIDの施行後は、この認定試験所制度は引き続き存続するのか。
A:製造事業者数は、ガスメーターの種類別にいうと、ダイヤフラム型は3社、タービン型、ロータリー型、超音波型は3から4社程度、他に小規模のところが10社くらい。中小規模の企業(従業員15人レベル)では試験所はほとんど保有していない。企業全体の95%程度が試験所を保有している。MIDが施行された後も、認定試験所のステータスは変わらないと思うが、役割としては再検定に重点が移っていくのではないか。多くの製造事業者はMIDのモジュールDを使っているのではないかと思う。
Q:資料13ページに書かれている、検定条例47条から63条の認定基準というのは、ISO等の国際規格のどの基準を使っているのか。
A:ISO等にある適合性評価規格の基準には直接的には一致(リンク)していない。MIDの中にも認定について規定されているが、それも国際規格の基準にはリンクしていない。

(2) 地方自治体における検査・検定の現状について
資料3に基づき、大阪府計量検定所 中野義幸所長より、地方自治体における検査・検定の現状に関するプレゼンテーションが行われた。

議題3 第1WGに関する主要論点整理
資料4に基づき、事務局より主要な論点(規制対象計量器、検査・検定の方法等)について説明された。委員からの意見等は以下のとおり。
・ 規制対象計量器の見直しの切り口として、B to Bということだけで対象から外すと考えるのは、少し短絡的ではないか。個別にきめ細かく見て判断する必要があるのではないか。また、環境計量器のようにB to Gに使用されるものは、罰則にもつながっていくので、正確性を担保するような措置を考えることが必要ではないか。
・ 東京都計量検定所で、体温計の検定現場を見学したときに、外観の不良を含む不良品があまりに多いのに驚いた。薬事法での規制を受けているとのことだが、計量法の規制から外した場合であっても、ヒビや割れ等というような外観の不良チェックが他法令等により担保されているのか。薬事法では企業自身が検査しているとのことであるが、中国等の海外で製造した体温計を輸入している小規模な輸入業者が、大量な数の体温計を1本1本きちんとチェックできるのかどうか疑問に感じる。
・ 例えば大型はかりのように、ほとんどがB to Cに用いられていても、一部B to Bに用いられるような計量器についてはどう考えるのか。
・ 現行の検定制度は国や自治体が責任をもっているが、第三者認証制度を導入した場合は、責任の主体はどこになるのか。
・ 自動はかりには色々な種類があって、またその種類によって精度も変わってくるものであり、非自動はかりの規制と同じようにはいかないのではないか。どのようにすればよいのかについては、自分の経験から考えても非常に難しいと思うが、例えば、現行の量目制度による規制と、統計手法とを組み併せて検査することはどうか。また、それに加えて、計量士や適正計量管理事業所制度等の活用も含めて考えてはどうか。
・ 基準器とJCSSについての議論は、第3WGとの連携をとる必要があるのではないか。
・ 検定所に第三者認証制度を適用することの検討に加えて、指定検定機関についても同様な制度を適用する検討をしてはどうか。指定製造事業者制度については、ISO9000の活用を検討してはどうか。

議題3 その他
 次回開催は、11月下旬を目処に事務局で調整を行うこととされた。

                          以上
 

 
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