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2011年・関係団体の行動の基本

循環型社会に貢献できる包装

日本環境測定分析協会会長 橋場常雄

橋場常雄

 新年明けましておめでとうございます。皆様方におかれましては健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

 リーマンショックに端を発した世界同時不況の波は、環境計量証明事業の業界にも多大な影響をもたらし,当協会会員を取り巻く経営環境は厳しさを増しております。経済産業省が行っている特定サービス産業動態統計調査によれば、環境計量証明業は昨年8月に対前年比プラス3・3ポイントとなり、久々に上昇傾向に転じました。また、土壌関係の売上も徐々に上向いている状況でありましたが、その後の円高傾向や北東アジアの軍事緊張などが重なり、まだまだ先の見えない状況で迎えた新しい年であります。

 しかしながら,大気環境分野では今年度からPM2・5の常時監視体制の整備がスタートし、それにともなって、イオン成分、無機元素成分および炭素成分などの成分分析も徐々に組み入れられていくと思われます。また、アスベストを使用した建築物の解体現場での対応やその後発生した再生砕石への混入などの問題に対応するため、昨年6月にはアスベストモニタリングマニュアルが出され、電子顕微鏡を用いた計測方法が取り入れられました。さらに、昨年改正された大気汚染防止法と水質汚濁防止法の施行が予定されており、測定頻度や測定項目の増加、第三者機関による証明の採用、公害防止の最前線で熟練した施設管理者の退職などによる環境測定分析事業者の担う役割の増大も期待されます。

 このように,環境計量においては新たなニーズが生まれていますが、新たな分析技術にいかに早く、適切に対応するかが重要であります。そして信頼性の確保と精度向上への取り組みを推進するために、当協会は、現在実施している技能試験のISO/IEC17043への適合化、リロケータブルスライドを用いたアスベスト繊維計数技能向上プログラムの継続実施、6年目を迎えます「環境測定分析士」「騒音・振動測定士」の充実、技術者の継続教育,精度向上と信頼性の確保に資する委員会・検討会の継続などを進めて参ります。そして、当協会が行っている技能試験の参加実績や環境測定分析士などの資格者の配置を入札参加資格に盛り込むように各発注機関に要望していくことを検討して参ります。

 本年も昨年同様、関係各位のご支援とご指導をお願い申し上げまして、2011年年頭のご挨拶とさせて頂きます。

 
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