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2008年・関係機関の行動の基本〈大阪府計量検定所〉

地域特性に即した計量行政の推進を

大阪府計量検定所長 藤本克己 

藤本克己

 新年明けましておめでとうございます。

 皆様穏やかに新しい年をお迎えのことと思います。

 平成4年に計量法が国際化や技術革新への対応、消費者利益の確保の観点から全面改正が行われ、はや15年というときが流れました。この改正で規制緩和の推進の観点から指定製造事業者制度や指定定期検査機関制度が創設されました。

 この指定製造事業者制度は、法に定められた基準に適合する優秀な品質管理能力を有している製造事業者に対して、検定を免除する制度であり、今まで都道府県が行なってきた「検定」の範囲が狭小となり件数が少なくなりました。

 また、平成12年4月には計量事務の自治事務化が図られ、特定市の増加による都道府県の定期検査や立入検査等の業務縮小や計量に従事する職員の計量教習の受講義務を課すという必置規制廃止により、都道府県の計量行政機関の状況が様変わりし、組織・体制にも良し悪しは別として、各都道府県のそれぞれ特色がみられ、計量行政を進めていく課題もそれぞれ異なってきました。

 ただ、計量制度の見直しにかかわらず「計量の安全・安心」の基となる適正な計量の実施の確保については、我々は日々弛まぬ努力をしていくことは当然のことであります。

  大阪府計量検定所におきましては、来るべき団塊世代のベテラン職員の退職に伴い、その専門的な技術継承が問題となりますが、適正計量の実施を確保する上でその基礎となりますのは、都道府県の計量検定所や行政機関が培ってきました「計量技術」であると考えています。

 大阪府においても平成19年度から「技術継承及び技術向上に係る検討会」を立ち上げ、検定・検査マニュアルを作成・整備し、「わかりやすいマニュアル作り」や「特定計量器毎の研修」を検討しています。

 また、近畿府県も同一という認識のもと近畿地区計量行政協議会においては、平成17年度から近畿府県計量関係職員の検定・検査技術の継承及び技術向上を目的として、計量器研修会を開催しこれらの問題点を少しでも克服することに努めています。

  これからの計量行政は、「計量思想の普及・啓発」及び「立入検査等の充実、強化」が中心になると考えており、「計量思想の普及・啓発のあり方」、「立入検査の充実・強化」についても検討を進めています。

 大阪府におきましては、計量行政の円滑な推進を図るため、広く府民や計量関係事業者に対し「計量展の開催」や「関係団体への講師派遣」、「消費者及びその団体との商品量目調査」また、教育を通しての普及啓発として「小学生計量出前教室」や「棒はかり作成ワークショップ」等の多くの事業を展開し計量思想の普及・啓発を推進してきましたが、本年も一層の充実に向けて全力で取り組んでいきたいと思っています。

 最後になりましたが、いうまでもなく「計量」は、秩序ある経済活動や豊な社会生活の礎であります。新年にあたり都道府県の計量行政を取り巻く情勢は年々厳しく大きく変化していますが、こういう状況にこそ都道府県は、国や関係機関、関係団体の皆様と連携、協力していくべきだと考えておりますので一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。

 今年一年、皆様にとって良いお年でありますよう祈念しまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

(以上)

 
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