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2011年・関係団体の行動の基本

ユーザーニーズを第一に地道に着実に

日本圧力計温度計工業会会長 藤原 勉


藤原勉

  新年明けましておめでとうございます。
 皆様におかれましては、輝かしい新年をご家族お揃いでお迎えのこととお慶び申しあげます。

 平素は、日本圧力計温度計工業会の活動に、ご理解とご指導を賜り厚く御礼申しあげます。

 昨今の景気は世界経済の先行き不透明を反映し、外需の減速により工業生産の低下、円高進行、株価低迷そして経済のデフレから「踊り場」の様相を呈しております。これから5〜10年先、その先もまちがいなく「中国」「インド」の時代になるといわれております。新興国のなかで産業は中国が先行しており、やがてインドが追いつき人口は増えつづけ、両国だけで世界の人口の4割を占めるともいわれております。これら新興国に真の経済力が付き生活が向上すれば、あらゆる物が爆発的に伸びる要素があるともいわれております。

 一方我が国を見た場合、円高により企業が生産拠点を海外に展開せざるを得ない状況が続いており、更なる失業率の増大、そして高校、大学新卒者の就職がますます難しくなってきており、将来ある若者が職に就けないという事態になりつつあって、大きな社会問題となっています。
 昨年(独)国立科学博物館、当工業会会員技術者OB、会員の協力を得まして、後世に残る『圧力計技術の発展の系統化調査報告書』が完成しました。そして当工業会会員代表者、若手技術者を対象に、ブルドン管圧力計の技術の歴史を再認識してもらう意で東京、大阪、長野県茅野市で「ブルドン管圧力計技術史」セミナーを開催し、大変好評をいただきました。

 今から160年前にフランスのブルドン氏が発明したブルドン管圧力計は、現代ではユーザーニーズの多様化によって、大きさ、形状、材質、そしてそれらの応用製品の開発などにより、天文学的な種類となっていますが、基本的な構造そのものは変わっていない、非常にロングランの製品であります。
  
 機械式金属製温度計もブルドン管を使用した製品であり、基本的な構造は、ほぼ圧力計と同じであります。産業界において地味な製品ではありますが、無くてはならない世の中のお役に立っている重要な製品のひとつであると自負しております。IT産業のような派手さはなくとも、ユーザーニーズを第一に考え、地道に着実に生産対応し、安全・安心・信頼性の高い製品をご提供していくことが当工業会会員の責務と考えております。

 本年も関係各位におかれましては、私ども工業会と業界の発展にご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげると共に、皆々様のますますのご発展を祈念いたしましてご挨拶申しあげます。

 
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