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「ISHIDA Mind」で世界のイシダ目指す


石田隆英氏

(株)イシダ 社長

vol.1

石田隆英社長

石田隆英 代表取締役社長

1970年2月24日生、京都府出身

【学歴】
▽92(平成4)年3月明治大学政経学部卒業▽97(平成9)年3月オレゴン大学経営学部卒業▽2007(平成19)年6月マサチューセッツ工科大学経営大学院修了(MBA)
【職歴】
▽97(平成9)年4月株式会社イシダ入社▽01(平成13)年3月技術本部副本部長就任▽(平成14)年3月取締役技術本部長就任▽06(平成18)年5月常務取締役就任▽08(平成20)年5月取締役副社長就任▽10(平成22)年5月代表取締役社長就任

日本計量新報 2011年1月1日 (2852号)2部4-5面掲載

世界的に見るとアジアが一番明るい

景気は回復基調にある


−−日本の経済情勢をどうご覧になっていますか。
利益では過去最高を記録する企業も出てくるなど、現在の日本経済は回復基調にあるようですが、売れる製品の中身は安くて合理的・実用的なものに変わってきています。製品の売上台数は回復しても、製品一台あたりの単価が下がっているので、全体の売上高はリーマンショック前よりもまだ少ない状況でしょう。

危機感を持って経費削減をする


この間、当社でもそうですが、製造メーカーは各社とも危機感を持って経費削減に取り組み、その努力で利益を出しているのが、日本経済の現状ではないかと思います。

為替水準が影響


 現在、為替水準が大きな影響を与えています。2年ほど前は1ドル=110円ぐらいで推移していた為替水準が、現在は80円台の前半になっていますから、輸出に関しては売上台数が同じでも売上高は3分の2程度になってしまいます。
 当社の海外売上では、現在、過去最高の売上ベースで推移しているものの、この為替の影響で売上高は影響を受けています。当社に限らず、数多く製品を輸出している企業は、同じような影響を受けて、雇用も含めて国内だけでやっていくのは厳しい状況です。

国内でのものづくりのチャンスでもある


厳しい雇用情勢を反映して、日本国内の給与水準が下がるのは、逆にチャンスでもあります。地方で、勤勉で優秀な人材が確保でき生産コストに見合うのであれば、生産を海外へ移さなくても国内でのものづくりのチャンスでもあるわけです。生産・販売の海外展開を進める一方、国内の賃金水準の下落もにらみながら日本の地方でのものづくりも見直し始めています。
−−世界の経済情勢(欧州、米国、アジア)をどうご覧になっていますか。


中長期的には欧州は厳しい


2010年の9月に欧州の5カ国(オランダ、フランス、スペイン、イギリス、スイス)を訪問しました。欧州の景気は回復してきています。当社の子会社であるイシダヨーロッパの受注額も戻ってきています。
 ヨーロッパには、個別には非常に効率化が進み見習うべき企業があり、優秀な人材も豊富です。EUという統合体は、アジアを含めほかの地域がマネしようとしてもなかなかできないもので、その点は尊敬しますが、難しさも感じます。EU全体は、社会福祉が厚く、賃金体系も非常に高い状況です。ローエンドではアジアとの価格競争があり、ハイエンドではアメリカや日本と競争していかなくてはなりませんから、中長期で見ると欧州の今後はかなり厳しいのではないかと見ています。


アメリカは日本と似ている−政治が足を引っ張っている


アメリカは、市場としては大きな国です。日本とアメリカは政治・経済で似ている面があり、気持ちは前進していこうと前向きですが、政治が足を引っ張っています。
 昨年11月には、アメリカ・シカゴで2年に一度開催される展示会「PMMI」に行ってまいりました。当社ブースへの来場者が大幅に増加する盛況ぶりで、集客率はリーマンショック以前の水準に戻っており、回復基調にあると感じました。


中国は強い−すばらしいスピードで発展


 

世界的に見ると、アジアが一番明るいですね。
 グローバル化が進んで、一国の中だけでは、政治も経済も片付かない世界になっていてどの国も悩んでいる状況で、中国はやはり強いな、と感じます。「経済と政治のいいとこ取り」ができていて、すばらしいスピードで発展を続けています。いったん方向性が決まると、国全体としてその方向にどんどん進んでいく強さがあります。外交的にはさまざまな国との間には課題があるにせよ、ここ10年ぐらいは中国の勢いが増して対外的にも発言力を増してくるでしょう。
 インド経済には中国と同じ勢いを感じますが、宗教上の配慮が必要でインフラがまだ整っていない部分がありますから、経済発展の進度は中国には及ばないようです。


変わらぬこと、変えていくこと


 

−−イシダの企業経営の基本理念や事業の方向性についてお聞かせください。


「世の適社・適者」を目指す


 

2010年に、私たちイシダは、永続と発展を目指して「ISHIDA Mind」を制定しました。
 まず、イシダが目指すべき姿として「世の適社・適者」を掲げました。これは、世界の人々に喜ばれ、世の中に必要とされる存在となるということです。
 どの時代においても、社会に認められ、必要とされる人や企業は不滅であり、繁栄し続けることができます。どのように時代が変わっても、世の中に貢献できる存在であり続けられることが、われわれの目指すべき姿です。 


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