ホーム・計量計測データバンク2005年度計量法改正情報BOX第3WG第9回 議事要旨

 計量行政審議会計量制度検討小委員会第3WG(平成17年度第9回)
 議事要旨


1.日時:平成18年4月14日(金) 14:00〜15:30

2.場所:経済産業省別館11階1120会議室

3.出席者:今井座長、石川委員、伊藤委員、河村委員、久保田委員、

芝田委員、杉山委員、瀬田委員、田畑委員、中野委員、

畠山委員(代理 池田理事)、本多委員、松本委員、

望月委員、山領委員

  欠席者:桑委員、齋藤委員、三浦委員

4.議題:

1.計量制度検討小委員会第3WG第8回会合議事録について

2.第3WGの報告書(案)の審議について

3.その他

5.議事要旨:

事務局から委員の出欠について報告の後、座長から、今回開催の趣旨及びWGの公開についての説明がなされた。

 

議題1 計量制度検討小委員会第3WG第8回会合議事録について

第8回会合の議事録の内容について、了承された。(METIホームページで公開)

 

議題2 第3WGの報告書案の審議について

事務局から、第2回計量行政審議会での主な発言及び第3WGの報告書案について説明を行った。

 

主な質疑等は以下のとおり。

<計量標準供給とJCSSについて>

「指定計量標準(仮称)制度の創設について」

・ 前回の説明では、海外の計量標準を安定的に使用して、日本としては国家計量標準を改めて作らないということだったと理解しているがいかがか。

→前回の説明は、日本で同じものを作ることがなければということであり、日本でNMIJやCERIが同じレベルのものを作ったとすれば、その際は、外国のものは使用をやめるということになる。

・ 海外に標準があれば、日本でわざわざ国家計量標準を整備する必要はないのではないか。

→国家計量標準は計量法において、計量標準供給機関に供給義務がある。しかし、指定計量標準には供給義務がかけられないので、海外の計量標準供給機関が供給できない事態が生じる可能性もあり、計量標準の安定供給を確保するためには国家計量標準が必要となる。

・ 指定計量標準がJCSSにおける特定二次標準器と同等の扱いということは、指定計量標準をトレーサビリティソースとする下位の校正機関の認定はJCSS制度に乗るという理解でよいか。

→そのように考えている。

・ 報告案では国家計量標準が整備されるまでの間、暫定的に指定するということであって、将来に渡って永久的に国家計量標準の代替として使うわけではないと理解されるが、(1)指定の仕方が非常に緩い場合に、どんどん指定していくという安易な流れになってしまって、国家計量標準を開発するという本来の熱意が失われるということと、(2)実態として、暫定=半永久的になりかねない危険性をはらんでいるという懸念があるので、暫定標準を決める際は基準を明確にし、審査して指定することとし、国家計量標準を整備するのが基本であるということが目に見えるようにすれば懸念が少なくなると思う。

→この報告書案で全てを書くことはできないので、方向付けとして決めることになる。

・ JCSSの枠組みの中では、不確かさ付きで校正等がなされるので、その範囲では 指定標準のグレードが判断できるのではないかと思う。

・ 指定計量標準の形を取るか、国家計量標準を整備するかどうかは最終的には社会のニーズ・要請に基づくものであり、報告書に盛り込まれているニーズ調査をしっかりできるかどうかがうまく制度の運用できる鍵になると思う。

 

<計量証明事業と特定計量証明事業について>

・ p38の計量証明事業者の能力・品質の担保については、技能試験が普及しており、その成績で判断するのが有効と考える。また、特定計量証明事業以外の環境計量証明事業についても、ISO/IEC17025を登録基準として適用することは考えていないのか。

→技能試験の活用については何らかの記述を検討したい。環境計量証明事業についてISO/IEC17025を登録基準として課すことが必要な分野が出てきた場合には、特定計量証明事業の対象範囲の拡張で対応したいと考える。

・ 技能試験の個々の結果をそのまま評価に使うとなると、技能試験の時だけ高能力者によって対応したり、技能試験を優秀なところに外注するケースが起こりうる。技能試験は、自らの技能・能力を改善するために実施するのが趣旨であるから、行政機関が個々の結果をもって評価するのが本当に良いのか、技能試験の本来の在り方を踏まえ実行する必要がある。技能試験の結果のみならず、トータルの能力を判断しながら、行政機関が判断すべきではないか。

・ MRAの用語にある「routine be available」、「ordinary be available」という考え方として、技能試験の時のみならず、定常の業務の中で最高の能力を発揮することが必要であることを普及していく必要があると思う。

→事業者の能力評価については、ご示唆を頂きながら表現を検討したい。

・ 都道府県や計量証明事業者に再度アンケートをするのはなぜか。

→前回のWGにおいて、計量証明事業者の能力・品質の確保を図るため更新制の導入を検討すべきとの意見があったため、更新制に限らず、他に代替手段がないかを含め検討したいと考えている。資料6にあるような選択肢を検討し、WGの委員各位に報告した上で、可能であれば次の小委員会又は計量行政審議会に提出できればと考えて作業しているところ。

・ 計量証明事業者の能力の確保には、ある程度コストを掛けなければ、改善しないのではないか。都道府県はお金も人もない状況なので、アンケートではどういう前提・条件が整えば改善できるのか聞くようにすればよいと思う。

→そのように対応したいと考える。都道府県がお金や人が足りないという状況については、届出の徹底による効率化や計量証明の発注者の管理責任を果たしていただくための方策を検討していく。

・ 発注者の管理責任が報告書案に書き込まれているのはよいと思う。特に環境計量証明事業者において、ごく一部のレベルの低い者だけを見て、罰則だけを強化させるのは、かえって不正を生み出す土壌になりかねないので、発注者の管理責任を幅広く考えて対応したらよいと思う。

・ 計量証明事業者の最終的な責任は計量士にあると考える。計量士の能力の担保を合わせて考えていただきたい。

 

議題3 その他

事務局から、4/18(火)までに各委員から報告書案への意見をいただき、内容について座長一任で取りまとめた上で、4/27(木)に小委員会へ座長から報告していただく旨説明を行った。

以上

 
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