ホーム・計量計測データバンク2005年度計量法改正情報BOX報道記事一覧

計量新報 2006年 9月3日発行 /2643号 6面


 資料

計量標準の供給開始と校正範囲の拡大(5)
計量行政審議会平成17年度第1回計量標準部会資料より

参考資料4-1
校正等の実施について(ロックウエル硬さ)

(2640号5面のつづき)

6.トレーサビリティの体系図及び測定の不確かさ
(1)トレーサビリティの体系図


(2)測定の不確かさ
1)特定標準器による校正等における測定の拡張不確かさ(k=2)は、ロックウエル硬さ基準機(a)の場合において0・31HRC〜1・0HRC、ロックウエル硬さ標準片(b)の場合において0.30HRC(硬さ値40HRC以上)、0.34HRC(同40HRC未満)を想定している。
2)登録事業者が行う校正における測定の拡張不確かさ(k=2)は、ロックウエル硬さ試験機(c)の場合において0.35HRC〜2.0HRC、ロックウエル硬さ標準片(d)の場合において0.35HRC〜0.5HRCを想定している。
(3)参考
 登録事業者が行う現状の相対拡張不確かさ(k=2)は、ロックウエル硬さ試験機(c)の場合において0.8HRC〜2.0HRCである。

参考資料4-2
校正等の実施について(ビッカース硬さ)

1.背景
 ビッカース硬さ試験は当初おもに研究用に用いられていたものが、その後適用範囲の広さが認められ様々な材質・形状の試料に適用可能な汎用硬さ試験法としてロックウエル硬さに次いで産業界で多く利用されるようになった。

2.特定標準器
 ビッカース硬さ標準機(既存)
3.特定標準器の概要
(1)特定標準器の構成(図1参照)

 ビッカース硬さ標準機は、試料台にのせられた硬さ標準片に対し、錘と梃子(てこ)により発生される安定した試験力を、正確な正四角錐形状に加工されたダイヤモンド圧子を介して負荷し、硬さ標準片の表面にくぼみ(圧痕)を作成する。試験力を除荷した後、くぼみの大きさを装置に取り付けられた測微接眼レンズを使って0.01μmの分解能で測定する。硬さ値(単位HV)は試験力をくぼみの表面積で割ることにより得られるが、本装置では付属のコンピュータにより自動計算されるようになっている。
(2)特定標準器による校正の方法

 ビッカース硬さ標準片の校正は、ビッカース硬さ標準機を用いて行う。特定標準器により測定面の数か所の硬さを測定し、その平均値を校正値とする。
4.計量法135条第1項に基づく校正実施機関 
 独立行政法人産業技術総合研究所
5.特定二次標準器
(1)ビッカース硬さ標準片であって、硬さの範囲が200HV以上900HV以下、試験力の範囲が9.807Nから490.3Nのもの。

(次号以下につづく)
 
↑ページtopへ
 ホーム・計量計測データバンク2005年度計量法改正情報BOX報道記事一覧