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横田 俊英       

乳歯が邪魔して門歯の噛み合わせ異常が出ていたミッキー

横田俊英ホームページ

ミッキーの門歯はハサミ状を形成できずにいた

 間もなく生後6カ月になる黒柴・メスのミッキーの歯を調べると噛み合わせが悪いのであった。柴犬など日本犬の門歯(切歯)は上の歯と下の歯はハサミのようあ噛み合わせになっていなければならない。上の歯が前に出て、下の歯が少し後ろにあって、その噛み合わせはハサミのようでなければならない。
 ミッキーの門歯の噛み合わせは下の門歯が後ろに引きすぎていて、ハサミとしての機能に問題がある状態になっている。何故だろうと歯を観察したら、上の歯の犬歯が乳歯と永久歯とが前後に連なって生えており、後ろに位置した乳歯が前に生えてきた永久歯が定位置に収まるのを妨害していた。同じ上の反対側の乳歯は早い段階に脱落していたのに、もう一方の側は頑固に歯茎に食い込んでいる。これが原因で下あごから出ている犬歯が上あごの前に出なくてはならないのを、途中でつかえて前に出れないために下あごの門歯がハサミ状を形成できずにいた。

ミッキーの下あごの犬歯の乳歯は左右とも生後6カ月近くまで残っていた

 下あごの犬歯が上あごの犬歯の前に出ることができないでいるだけではなかった。下あごの犬歯の永久歯は、乳歯の内側から生えてきてそれを外にはじき出す仕組みになっている。ミッキーの下あごの犬歯の乳歯は左右とも生後6カ月近くまで残っていたので、永久歯が左右に開くように成長するのを妨害していた。下あごのその乳歯を抜いたら髄が綺麗に生きていたから、放っておけばなおしばらくは抜けることがなかっただろう。

ミッキーの乳歯は全部外されたので噛み合わせが正常になると良いのだが

 ミッキーの門歯がハサミ状を形成できない原因は、生えてきた犬歯の永久歯が正常な噛み合わせになりきっていなかったことが原因であった。下あごの犬歯の乳歯はそのようなことがわかる前に、とは言ってもそれに気づく3日ほど前に無理矢理に外した。その後、上あごの犬歯の後ろに残っている乳歯が噛み合わせ異常の原因であることがわかった。なるほど、などとは言ってられない驚愕である。頑固に残っている上あごの乳歯を抜かなくてはならない。手を添えて外そうとしてもびくともしない。無理にやるとミッキーは口を開けるのを嫌がることになるので、獣医のもとで麻酔をかけその乳歯を外したのである。乳歯の犬歯は随分と深く歯茎に食い込んでいた。1.2cmは確実に食い込んでおり、しかも頑固である。とても手で抜けるものではない。途中で歯が折れたら後の始末も悪い。
 そのようなことでミッキーの乳歯は全部外された。これによって噛み合わせが正常になると良いのだが。なると思うが、なるまでは心配でならない。

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