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温度・湿度をはかる(2)〜製品編

特集記事 製品紹介

湿度計のしくみ

バイメタル式湿度計

家庭用として使われている湿度計のほとんどは「バイメタル式湿度計」である。バイメタル温度計と組み合わせ、温湿度計としているものも多い。

湿度の変化に対応して伸縮する物質(図中のA)と、影響を受けない物質(図中のB)とを貼り合わせる。これをコイル状に巻き、一端を固定すると、他端は湿度の変化に従って位置を変える。この動きを利用して指針を動かし、湿度を指示させている。

伸縮する材料には吸湿性の合成樹脂などの高分子材料を使い、この薄膜を薄い真鍮板に貼り付けて使用している。

バイメタル式温度計は、構造が簡単で相対湿度を直読できるという長所がある。また、連続測定も可能である。ただし、構造上指示の遅れが生じたり、誤差が大きくなる(5〜20℃で5%程度)点は避けられない。

最も簡易なものでは、指針と目盛板で湿度を直接指示するが、最近では電子的に伸縮を検出するタイプも出てきている。

電気式湿度計

コンピュータの発達に伴い、電気特性を利用する湿度センサも開発されている。セラミックや高分子膜などを用い、水蒸気量の変化を電気抵抗または電気容量の変化として湿度目盛りで指示、または記録するものである。

一般に、多孔質な無機物質や有機体の皮膜などは、気体中の水蒸気量に対応して水蒸気を吸脱する。多孔質焼結体や微細孔をもつ高分子膜に電極を取り付け、電気抵抗を測定すれば、周囲の水蒸気量に対応して値が変化するのである。

電気式の湿度計は機器への組み込みが容易なことから、空気調和設備の自動制御、電子式記録・表示装置に接続して用いられることも多い。しかし、温度変化による誤差が生じてしまうため、実際の製品では温度センサーを用いた補正機構を持つことが多い。

定期的な校正・調整、買い換えを

バイメタル式、電気式に限らず、一般に使われている湿度計のほとんどは、経時変化を避けられず、定期的に校正・調整する必要がある。

家庭用の安価なものは、買い換えた方が良い場合もある。

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