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 2003年7月13日(2498号)


■【景気指数やや改善】力強さ見られず、先行きは不透明 中小企業の景況は一進一退

  景気の動向を示す指標の数値がよくなってきた。日銀が7月1日発表した6月の短観では企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、大企業・製造業がマイナス5と前回3月調査より5ポイント上昇し、2期ぶりに改善した。2年3カ月ぶりの水準となる。内閣府が7月4日発表した5月の景気動向指数(DI・速報値)は景気の現状を示す一致指数が61・1%と、景気判断の分かれ目である50%を2カ月ぶりに上回った。同じく内閣府の5月の機械受注統計(7月8日)によると、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額は、前月比6・5%増の9320億円と2カ月ぶりに増加した。5月の就業者数も増えている。しかし、これらの指標値に力強さは見られず、消費が依然として低迷しているなど、先行きの不透明感はぬぐい切れていない。

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 大企業・製造業の景況判断が改善
 日銀の6月短観では、大企業・非製造業のDIはマイナス13(前回マイナス14)で2期連続で改善した。中小企業・製造業のDIはマイナス28(同マイナス29)と5期連続改善、中小企業・非製造業のDIはマイナス35(同マイナス36)で2期ぶりに改善した。

 5月の鉱工業生産動向(季節調整済み速報、6月27日)は、生産指数(00年=100)が前月比2・5%増の94・5と、2カ月ぶりに上昇した。昨年5月以来の高い伸びとなっている。

 内閣府が発表した6月の景気ウォッチャー調査では景気の現状判断指数は42・1と3カ月ぶりに改善した。

工作機械は8カ月連続増
 5月の工作機械受注額(日本工作機械工業会)は、前年同月比26・2%増の691億300万円となり、8カ月連続で前年実績を上回った。4月の電気計測器の生産は、310億9000万円で対前年度比9・1%の増(日本電気計測器工業会まとめ)。

6月中小企業景況調査は悪化
 明るい指標ばかりではない。中小企業景況調査(中小企業金融公庫)では6月の売上DIはマイナス9・5に4・2ポイント悪化し、3カ月ぶりの悪化となった。中小企業の景況は一進一退である。

消費は低迷が続く
 消費低迷の状況は深刻だ。総務省発表の5月の全世帯家計調査では、1世帯当たりの消費支出は28万8840円と、実質で前年同月比0・8%減少。前年を下回るのは7カ月連続。5月の商業販売統計速報(経済産業省)では、小売業の販売額は、前年同月比2・4%減の10兆4240億円で、26カ月連続で前年度割れ。

  2003年7月13日(2498号)

 ■【国際計測連合が総会】計量標準の相互承認見据えセッション

 国際計測連合(IMEKO)は、第17回総会を6月23日から27日にクロアチア国のDubrovnikのホテル・チャブタット(Cavtat)で開催した。

 出席者は588名で487の論文発表と16の特別講演が行われた。日本からの発表は31編で出席者数は約40名。

 理事会には、計測自動制御学会を代表して小野敏郎教授(岡山理科大学)と今井秀孝NITE顧問が、さらにIMEKO前会長・諮問委員会議長の飯塚幸三日本計量振興協会会長が出席した。この理事会では総会終了後の役員の人事が主な議題で、新会長にベルギー・ブラッセル大学のL.Van Biesen教授を、次期会長にトルコ計量研究所のH.Ugur所長を選出し、事務局長にはハンガリーのT.Kemen博士、財務理事にはオーストリアのP.H.Osanna教授が再任された。諮問委員会の議長には恒例により、これまでの会長のM.Peters教授(ドイツPTB部長)が就任する。2006年に開催する第18回総会の開催地はブラジル(リオ・デ・ジャネイロ)と決まっている。

 今回の総会の一つの特徴として、本格的な計量標準の相互承認実施の時期を迎えて、主要国の国立計量研究所代表による将来ビジョンの特別セッションと、地域計量組織代表による特別セッションが開催されたことが挙げられる。その結果、IMEKOの活動の中での国立計量標準研究機関の役割がこれまで以上に拡大し、今後もこれらの機関の研究者の相互交流の場として重要性を増すようだ。逆に不況化のためもあって、企業の技術者の参加が後退したようだが、IMEKOとしては今後も引き続き産官学の交流の場としての活動に力を入れていくと考えられる。
(資料・写真提供=飯塚幸三氏)

 

  2003年7月13日(2498号)
  ■計量行政室長に醍醐辰也氏

経済産業省産業技術環境局知的基盤課計量行政室(7月1日付)

▽室長=醍醐辰也(大臣官房秘書課課長補佐)▽調整班長=内田了司(大臣官房企画課法令審査専門官)▽法定計量二係=有馬好美(経済産業政策局調査統計ユニット統計情報システム室運用統計三係)
【転出】▽佐々木正(室長、新エネルギー・産業技術総合開発機構広報室長へ)▽徳増伸二(調整班長、産業技術環境局大学連携推進課課長補佐へ)

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