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横田俊英ホームページ

 

横田 俊英       

柴犬の子犬たちが生後52日の紀州犬の遊び相手です
信頼できる人の信頼できる犬との間の子犬です

紀州犬の子犬は生後9日目で210gだった体重が500gになりました

 4月4日に産まれた紀州犬の子犬は生後9日目で、210gだった体重が500gになりました。紀州犬のメスの子犬です。色は白です。生後9日目には鼻の周囲が徐々に黒くなり、あまり毛の生えていない口の周りも黒くなってきました。黒とはいってもまだ真っ黒ではなく茶褐色です。体重は2倍以上になりました。
 母犬は余裕の子育てです。1頭だけ生まれた子犬の育児ですから前回の出産時の3頭の子育てに比べれば楽なのでしょう。母犬の主産後の体形はほとんど変わりません。乳首だけは子犬に吸われるので大きくなっております。
 母犬の食事は1日2度与えます。ドッグフードの上に豚の挽肉とレバーとを刻んだ野菜と一緒に煮たものを掛けてやります。そのままでは熱いので水を足して適当な温度にします。1日2度、排便と散歩のための外出をしたときに人用のカルシュウム錠剤5粒程度を飲ませます。
 外出の帰ったときに母犬から子犬を隠して体重を計ります。産後数日は1日10g程度だった体重の増加が50gほどになりました。母犬が子育てを上手に行っているので飼い主は手出しをしなくて済みます。子犬の排泄は母犬が陰部をなめることで促され、母犬は尿も便も食べてしまいます。ですから生後10日では犬舎は子犬の排便で汚れることがありません。

父犬はその子犬が自分の子供であることがわかるのかどうか知りません

 子犬の父犬は戸外の犬舎で過ごしております。母犬が外出するときに鉄格子の間に顔を入れて舌なめずりして挨拶します。父犬には子犬を見せていません。父犬は子犬をどのように扱うかわからないからです。
 このオス犬の子が生後1週間になるとき、別のオス犬の子供がこの家にやってきました。隣の犬舎にいるオス犬の子供です。子犬はやってきたとき生後52日でした。白のメスの紀州犬です。その子犬を庭に放すと父犬とその隣のオス犬の犬舎に顔を突っ込むのですが、見ている私はハラハラです。オス犬が子犬を噛むことがあるからです。父犬がその子犬が自分の子供であることがわかるのかどうか知りません。子犬に対して隣のオス犬と変わりない対応をしているからです。
 メス犬は母親になると本能が発揮されるのでしょう、夢中で子育てをします。野生のオオカミの父親のことはオオカミの本に書かれておりますが、犬とは違うようです。犬の場合は父親が子犬をかみ殺すことが少なくないのです。
 私の所の母犬は子犬を人から隠したり別の所に運ぶときに体ごと口でくわえます。子犬に傷が付かない加減を承知しているのでしょう。本能の赴くところの偉大さ、不思議さを見る思いです。

柴犬の子犬たちが生後52日の紀州犬の遊び相手です

 生後52日の紀州犬の子犬は生後6カ月になるメスの黒毛の柴犬と遊びます。また、この家には生後3カ月になる赤毛の柴犬のメスが2頭おり、この子犬たちとも遊びます。体格は生後52日の紀州犬のメスの子犬と生後3カ月の柴犬のメスの子犬とほぼ同じです。
 生後3カ月になる柴犬たちは性格形成の助けのために私の所で来ているのです。人見知りする子犬たちだったので別の親から産まれた2頭の柴犬を一緒のケージに入れて飼育・訓練しているのです。この子犬たちが偶然にも生後52日でこの家にやってきた紀州犬のメスの子犬の良い遊び相手になったのです。この子たちは見合い3日間の後一緒に庭に放すと良い具合に遊技をしてくれました。子犬であっても相性があるようで、性格が新しくきた紀州犬の子犬と性格がよいと思っていた柴犬とは馴染みません。内気すぎると思っていた子犬との相性がいいのです。内気すぎた子犬はこのところ人への警戒心を解き始めておりました。紀州犬の子犬との間に不和がないのには大いに救われます。この3頭の子犬たちが良い性格の犬に育っていくことを願っての飼育です。本当に性格が良い犬は10頭に1頭、残りの9頭は性格が十分でないと考えること  成長期の子犬を1頭だけで育てるのを好みません。1頭だけで産まれた4月4日生まれの紀州犬の子犬と生後52日になる2月18日生まれの紀州犬の子犬をそのうちに一緒にしてやろうと考えています。
 犬は性格が良いのが一番であり、どの子犬も性格がよいと良いといいのですがそういうわけにはいきません。実際の所、世の中には性格のあまり好ましくない犬を飼っている人が多いのです。飼い主はこの犬はまあまあだと思っていても、傍目にはそうでもないこともあります。本当に性格が良い犬は10頭に1頭です。残りの9頭は性格が十分でないと考えると気が楽になります。どの犬も性格はやはり十分ではないことが余所の犬が散歩をしている様子を見るとわかります。

警戒心が強かった犬でも何かの弾みにそれがとれて人なつっこい犬になります

 子犬選びのことについていろんなことが言われます。生後52日の紀州犬の子犬の同胎犬は4頭いる子犬のうち一人ぽつんとわれかんぜずの態度を取っていたのが、新しい飼い主の所に行ったらそこの主人に飛びつく活発さを見せました。私の所にきた子犬は直ぐ飛びついてきていたのですが、この家に来たら最初は警戒をしていました。
 しかしも警戒心が異常に強い犬ははじめからわかります。人を逃げて回る子犬です。人が追いかけると逃げて狭い隙間に姿を隠すのです。なかにはウーといううなり声をあげてたり、噛みついてくる子犬もいます。こうした子犬も何とか人に馴染む犬に育てなくてはなりません。人がしょちゅう抱いてやって、ほかの子犬と遊ばせ、なんやかやと手を尽くして人にも犬にも馴染むように育てるのです。はじめは警戒心が強かった犬でも何かの弾みにそれがとれて人なつっこい犬になることがすくなくありません。
 ある人の荒くれ犬が10歳過ぎたら大人し犬になりました。それにしても10年間も辛抱するのは大変なことです。

人は犬の仲間であり、かつ主人であることを教えてやるのです

 子犬はとにかく手を掛けてやることです。人が犬の敵でないことを教えてやるのです。そして人は犬の仲間であり、かつ主人であることを教えてやるのです。性格が本当に良い犬などほとんどいません。人を見てもそうであるように、はじめから十分な犬などいないのです。人が犬の性格をつくってやらなくてはなりません。産まれてきた子犬は誰かに飼われているのです。性格がよいと思って選んだ子犬のその後の性格は予想どおりでしょうか。途中で性格がねじ曲がることもありますし、途中から急に良くなることもあります。

信頼できる人の信頼できる犬との間の子犬です

 良い性格の犬と良いのは本当に少ないものです。良い性格の犬として育て上げることができなかったという人間の側の役割(責任)もあります。子犬選びというのはそこにいる子犬から選ぶしかないということもあります。しかし、本当の子犬選びはまずはそこにいる子犬である以前の、親犬を選ぶことがいいのです。与えられた条件ではなく、飼い主自らが条件を設定していくのです。
 子犬の繁殖とはこれに通じるものがあると思われます。この家にきた生後52日の紀州犬のメスの子犬はこのような選ばれ方をしました。信頼できる人の信頼できる犬との間の子犬です。これで駄目なら仕方がないでしょう。

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