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  since 7/7/2002

 

横田 俊英       

犬の喜び、人の喜びと「犬の散歩」

犬を飼う楽しみ、犬を走らせる楽しみ  横田俊英ホームページ

本来は人と犬とがイコールパートナーとしての散歩のはず

 犬を飼うと犬の排泄の世話のために散歩をしているような気になってきます。飼い主の気分と体調がいいときには犬を連れての散歩は楽しいものですが、風邪をひいていたり酔っぱらっているときや二日酔いのときにはつらいものです。犬の排泄のお手伝いとしての散歩になってしまいかねません。本来は人と犬とがイコールパートナーとしての散歩のはずなのですが、いつの間にか「犬の散歩」に人が付き合わされることになるのです。だからでしょうか、多くの人は犬を連れての散歩を「犬の散歩」に出かけるといいます。犬が放し飼いの時代にはこのようなことはありませんでした。

犬舎を用意してのケージ飼いが基本です

 犬は放し飼いの時代ではなくなりました。犬舎を用意してのケージ飼いが基本です。人によっては塀を造って塀の中で放し飼いをしております。これなら通行人などに間違いをすることもないように思われるのですが、壁の隙間から手を出してくる善意の人の手を噛むという事件がしばしば起きます。壁のなかは犬の縄張りになりますから、注意が必要なのです。同じことで鎖につながれた犬は鎖が伸びる範囲が犬の縄張りになります。鎖につないだ犬はよく吠えるようになることが多いのですが、これはなぜでしょうか。人が通るたびにキャンキャンする犬を見ると、犬を飼う楽しみが何であるか疑問がわいてきます。

檜(ひのき)柱を使った高床式の芸術的な日本犬の犬舎が使われている

 犬を飼うのに小さからず大きからずの犬舎を用意してやります。現代の犬の飼育はケージ飼いが基本ですから、犬の体格に見合ったケージを用意することになります。ケージの最低の大きさは高さは犬の頭がつかえないこと、横幅は体長よりも大きいことです。体長の1倍半あればいいでしょう。奥行きは向きを変えられる程度でいいでしょう。犬舎のなかで散歩できるような大きさは必要ありません。市販の犬舎は基本的に華奢(きゃしゃ)です。それで我慢するのが普通ですが、しっかりした構造の犬舎を大工さんや鉄骨屋さんに依頼して造っている人もおります。暑い夏には戸板を取り外し、冬にはそれでかこうなど工夫した犬舎ができあがります。ベテラン飼育家の犬舎を訪ねて研究するといいでしょう。日本犬の犬舎では檜(ひのき)柱を使った高床式の芸術的なものを造っている人が大勢おります。自分で造ってもいいでしょう。和歌山では紀州犬を飼うための鉄骨つくりの犬舎が普及しています。頑丈な鉄骨造りで屋根と三方の囲いがありますが、夏には囲いを外すことができる構造になっております。餌や水の出し入れ用の間口を設けていて、扉の開閉なしにこれが行えます。小綺麗でほどよい大きさの犬舎に飼い犬を入居させると犬が幸せに見えます。それを見ている飼い主も幸せな気分になります。犬は窓の外に飼い主の様子を注意深く観察していて、いつ散歩に出かけるのかなと待ちかまえております。

時速15kmでリズムよくバネをきかせて溌剌とはしる犬の姿は素晴らしい

飼い主の体長と気分がよい晴れた休日に犬を連れて戸外を散策するのは気分がいいものです。犬を走らせたいときには自転車を使います。時速15kmから20kmほどで走るときの犬はとてもかっこよく見えます。私の場合は紀州犬と柴犬ですが、紀州犬の方が体格が大きい分、走るときの速度アベレージは高くなります。時速15kmでリズムよくバネをきかせて溌剌(はつらつ)とはしる犬の姿はこれはまことに素晴らしいものです。ほれぼれとします。芸術であると思えるほどです。肉体を鍛えた犬の場合にはこうした走り姿がとくに素晴らしいものになります。同じ犬でも体力のない犬はバネのないリズム感のない走りになりますので、飼い主はつまらないでしょう。

紀州犬のオスが時速20kmで走る姿は芸術的だ

 走る姿と様子は犬種によって異なります。紀州犬のオスなど時速20kmで走らせると本当に素晴らしいものです。芸術的でもあります。犬は機嫌がいいと飼い主の膝(ひざ)をチョコンと口先でたたいてスピードをアップさせます。このような仕草でスピードアップを促す紀州犬は多いようで。私が飼った犬のうちの何頭かはこれをします。紀州犬のメス犬も自転車で一緒に走って楽しい犬です。迫力はオス犬に少し劣りますが、日本人には十分な手応えがあります。

日本人の体格とのマッチングで無理がないのは柴犬

 柴犬の場合には体は紀州犬に比べればずっと小さく力もはるかに弱いので自転車での散歩は楽にできます。紀州犬と走りのリズム、動作のリズムは人の動作のリズムに近いものがあります。柴犬の動作の周波数は紀州犬の半分ほどです。紀州犬に比べれば柴犬はちょこまか走りということになります。日本人の体格とのマッチングということで無理がないのが柴犬です。紀州犬の方は少し気合いを入れてということになります。

紀州犬は柴犬よりはずっと大きい

 紀州犬も柴犬も日本犬という分類になりますが、体格が違うことを理解していなくてはなりません。柴犬は小型犬とされていますが、洋犬の分類では中型犬に属することになることが多いのです。紀州犬は日本犬の分類では中型犬ですが、洋犬の分類では大型犬に近くなります。ゴールデンレトリバーやラブラドールレテリバー、そしてジャーマンシェパードに比べたら一回り以上も小さいですが、決して小さい犬ではありません。秋田犬に比べたら紀州犬はずっと小さな犬です。しかし柴犬よりはずっと大きな犬です。散歩に連れ出す人が男性で普通の体力を備えた人なら紀州犬のオスは飼って楽しい犬です。女性の場合にはメスということになります。いずれにしても紀州犬を自転車で走らせると素晴らしく芸術的な走りをするので飼い主は楽しくなります。柴犬でもそれは同じです。犬を走らせることは時にはいいものです。

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