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横田 俊英       

紀州犬の2頭飼いと繁殖について

横田俊英ホームページ

オス、メス2頭を飼うということは大変なことです

 犬を飼う、そして紀州犬を飼うというときに考えておきたいことは沢山あります。
 オス、メス2頭を飼うということは世話をするための労力を中心に普通の人にはかなり困難が伴います。オス、メス2頭を同時に散歩に連れだすことはよく行われていることですが、これをずっとということになるとそれは大変なことです。
 そのような大変なことをしている紀州犬愛好家は沢山おりますから、それは絶対無理といういうことではないことも事実です。飼って飼えなくはありませんが、大変なことです。

飼い犬の子孫を残してやりたいという心情は普通に起こることです

  紀州犬のメスを飼うと、あるいはメスの犬を飼うと、それは雄の犬を飼っても同じですが、飼い犬の子孫を残してやりたいという心情は普通に起こることです。これが柴犬の場合など人気犬種ですと繁殖後の子犬の飼い主を見つけやすいのですが、そうでない場合には飼い主探しで苦労をすることになります。タイミング良く飼い主を見つけられた場合には良いのですが、そうでない時には別なもう一つの苦労を背負い込むことになります。ですから、繁殖もするに、またオスとメスを飼うのには慎重であるべきです。飼い始めたオスとメスの相性も偶然の要素が占めます。メスを飼っている人は子犬を産ますときにオス犬を見つけ出すことは何とかできます。オス犬を飼っている人がその犬の子孫を残そうとしても、交配相手のメスは余程のことがない限りいないと考えておくべきです。

犬には繁殖能力がありますので飼い主が望めば子を産ますことはできます

 日本犬の場合には紀州犬でも柴犬でも歯の数が全部揃い、かつ噛み合わせ等も不都合のない完全歯であることが条件になります。同時に体高やその犬種の特徴をよく表現していることなどが求められます。産まれてきた日本犬の全てがこうした条件を備えているわけではありません。メスの場合でも50%程度でしょう。またオスの場合には20%程度でしょうか。もちろんほとんどの犬には繁殖能力がありますので、飼い主が望めば子を産ますことはできます。

繁殖機会ではメス犬を飼うことがオスを飼うよりはるかに好都合です

 犬を飼うと飼い犬がオス犬でもメス犬でも飼い主はその飼い犬の子孫を残したいものです。オス犬の飼い主の一番手軽い方法はメス犬を飼ってそのメスと交配することです。メス犬の飼い主でも同じですが、そのメスが普通の犬であれば外のオス犬と交配することができます。繁殖機会のことだけでいえばメス犬を飼うことがオスを飼うよりはるかに好都合です。

子犬の善し悪しは神の配剤にも似た神秘的な要素が多くあります

 日本犬を含めてオスとメスを飼って繁殖をしようという場合にはその血液の相性というものを考慮しておかなくてはなりません。先にメスを飼っている場合にはそのメス犬の血筋に上手く適応しそうなオスを選ぶことになります。交配の対象選びは難しいものです。同じ腹から同時に産まれた子犬でも違いがかなりあることもありますし、同じようにまとまっていることもあります。また交配相手のオス犬が変わると違った子犬が出来るのは当然ですが、想像以上によい子犬が出来ることもあります。こうしたことは神の配剤にも似た神秘的な要素が多くあります。

あまり難しく考えると犬の繁殖は出来なくなりますが

 子犬をとろうと思ってメス犬を飼っている人の場合には、そのメス犬の血筋をよく調べておくとよいでしょう。どのような系統の犬であるのかということです。その系統の犬に対して合いそうな血筋は何であって、その血筋のオス犬は何であるかということなどです。
 あまり難しく考えると犬の繁殖は出来なくなりますが、多くのベテラン繁殖家はそのように考えて繁殖を行っております。

飼っているメス犬のことを十分に知ることが全ての始まりです

 メス犬を飼っている方がオス犬をその交配対象などとして新たに飼う場合、そのメス犬の性格、体格その他のことに十分注意しておくことが大事です。犬を飼い始めるとその飼い犬のかわいさから気持ちは果てしなく高揚してしまうことが多いものです。まずは飼っているメス犬のことを十分に知ることが全ての始まりです。また時間を掛けてその犬の分野のことを調べていくうちに、当初考えていたことのつたなさがもろに見えてくるのが普通です。オス犬を飼うのはそれからにするのが良いといえるでしょう。そんなに難しく考えないよ、という人も多いですからそれはそれで一つの考えですし、悪いこととは言えません。

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