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2003/1/29

日刊 日本計量新報(日刊 計量計測データバンク)                 

<騒音公害>住民が調停申請 東京ドームの新設コースターで
 「東京ドーム」が5月にオープンする新レジャー施設「ラクーア」(東京都文京区春日)をめぐり、周辺住民がジェットコースターや乗客の絶叫の騒音対策を求める公害調停を28日、東京都公害審査会に申請した。国の公害等調整委員会によると、遊園地の騒音が公害調停に持ち込まれるのは例がないという。

 申請したのは同施設から40メートル離れたマンション「本郷壱岐坂ハイツ」の住民やテナント事務所の利用者ら111人。申請書によると、住民らはジェットコースターの機械音に絶叫や東京ドームのイベント時の音響が加わると「騒音規制値を超えるのは明白だ」として、高さ60メートルの防音壁の設置や、午後10時から同8時への営業時間の短縮を求めている。対策を取らない場合は開園中止を要請し、法的措置も検討するという。

 同マンション対策委員会の岩田薫代表(50)は「都市部最大級のジェットコースターの新設で絶叫が響き渡るのは確実。これまでは我慢してきたが、もう耐えられない」と話している。

 文京区環境対策課によると、東京ドーム側が区に提出したジェットコースターの騒音予測値は49.6〜53.8デシベル。都の規制値(55〜60デシベル)は超えていないが、絶叫は加味していない。同課も「運転を始めてから実際に機械音を測定し、規制値を超せば指導する。人の声は測定の対象にしない」と話している。

 東京ドームによると、新施設は現在の「後楽園ゆうえんち」の道路を挟んで北東の敷地約1万6000平方メートルに建設。大観覧車とその中心をくぐる全長1000メートル、最大落下角度80度のジェットコースターのほか、ウオータースライダーなどが売り物。温泉やスポーツ施設が入った9階建てビルを併設し、年間800万人の入場者を見込んでいる。

 同社の横塚厚・広報グループ長は「基本的に絶叫を騒音に加味するものではないとの認識で対応してきた。今後は手続きにのっとって主張していく」と話している。

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