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2002/12/16

日刊 日本計量新報(日刊 計量計測データバンク)                 

H2A4号機打ち上げ 環境4衛星分離に成功 種子島

 宇宙開発事業団は十四日午前、鹿児島県南種子町(種子島)の種子島宇宙センターから、主力ロケットH2A4号機を打ち上げ、地表の大気や海洋の状態などを観測する環境観測技術衛星(ADEOS2)を高度約八百キロの軌道に投入することに成功した。ADEOS2は日米仏三カ国が開発した五種類の観測装置を積む国際協力衛星。H2Aプロジェクト初の国際ミッションを成功させたことで日本のロケット技術に対する海外の評価も高まりそうだ。

 このほか、4号機は千葉工業大の鯨生態観測衛星(WEOS=愛称「観太くん」)、オーストラリア科学実験衛星(FedSat)、宇宙開発事業団の実験衛星マイクロラブサット1号(μ―LabSat)の三小型副衛星も、所定の軌道に投入した。

 ADEOS2は地球温暖化など環境変動のメカニズムを解明するのが目的。全長六メートル、幅四メートル、重量三・七トン。高性能マイクロ波放射計(AMSR)など宇宙開発事業団開発の二つの観測装置に加え、環境省の改良型大気周縁赤外分光計2型(ILAS2)、米航空宇宙局(NASA)の海上風観測装置(SeaWinds)、フランス国立宇宙研究センター(CNES)の地表反射光観測装置(POLDER)―の五つの観測センサーを搭載。それぞれの取得データを解析することで、大気や海水などの状態を多角的に探ることができる。

 4号機は打ち上げから約七分弱で一、二段を分離。同十五分半後には第二段エンジンの燃焼を終了。同十六分四十秒後、高度約八百キロでADEOS2を所定の軌道に投入した。約十五分間の慣性飛行を経て、打ち上げから約三十一分後から三十四分半後にかけて、三つの小型副衛星を軌道に投入した。

 H2A5号機は本年度内に内閣府の情報収集衛星を打ち上げる予定。

 同事業団はADEOS2の愛称を「みどり2」と命名した。

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