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コマドリ

コマドリが 高原にいて 夏休み  虚心

コマドリ

「この世でもっとも美しく、もっとも心優しいものは野鳥たちである」と想いながらも、わが家の軒下のツバメの巣を襲うヒヨドリを目撃しますと、定義は簡単にできないものだと思い直します。
 夏休みの喧噪がなくなる高原に足を運びますと清々しさと寂しさが混在します。コマドリは信州の高原に似合う野鳥だと思いますが、瑞牆山や金峰山の山麓まで足をのばしますとコマドリの姿がよく見につきます。高原の緑の中からヒンカラカラとコマドリの声が聞こえてきます。駒すなわち馬の鳴き声に似ていることからコマドリの名がついています。6月の日本野鳥の会東京支部の高尾山の探鳥会には60名が参加していますが、コマドリの姿はなく、コマドリとともに日本3名鳥とされるオオルリが3羽、ウグイスが5羽でした。私の住まいの裏の林は大きな川を隔てて高尾山に通 じておりました。このときサンコウチョウが1羽観察されています。観察された野鳥の種類は34種でした。
 コマドリは足が長く、その声とともに赤茶色の姿態の美しさは絶品です。メスはオスよりも薄い地味な色をしています。ウグイスは啼き声に尽きますし、オオルリは羽根の美しさということになるでしょうか。コマドリが足長の何とも表現しにくい可愛いバランスの見事な姿態をしています。オオルリの姿は日本の夏の野鳥らしい均整のとれた姿態の美しさをもっています。オオルリは中国南部に渡りますから日本の野鳥という表現は井の中の蛙ということになります。
 コマドリはオオルリとともにヒタキ科に属します。スズメより大きいという人と小さいという人とがあります。コマドリの足の長さの受け止め方で違ってくるのでしょう。

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