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新たな計量文化を創る

大和製衡(株) 川西勝三社長に聞く

聞き手は高松宏之編集部長

vol.4

日本計量新報 2010年12月19日 (2751号)3面掲載

川西勝三 代表取締役社長

1943年6月20日生、兵庫県出身

 

生きていることを大事にする

「あなた」は貴重な存在

−−川西勝三社長の人生の指針は何でしょうか。

世の中には仕事が趣味だという人がいますね。人生は一日一日の生きている命の積み重ねです。では、人間は仕事だけのために生まれて死ぬのか。それでよいのかということです。女性が一生で排卵する卵子の数は、約400個から500個です。男性が生涯で作る精子の数は約25億個ともいわれています。そうすると父母からあなたという人間が生まれる確率は、100兆分の1の確率で生まれたことになります。ということは、この世に生まれた一人の人間というのは、大変な宝くじに当たったことであり、1日1日の命をいかに大切にすべきかであります。

趣味は自分を支えるパワー

仕事を一所懸命にやることは大事なことです。それが生活の糧を得ることですから当たり前です。しかし、1日24時間の内、寝ている時間8時間、仕事をしている時間8時間とすれば、残りの8時間は自分の時間です。それを自分で工面して、仕事以外の自分の為の時間を持たないと必ず死ぬ時には後悔します。

仕事は60歳で定年です。しかし、人生は、死ぬまでが人生です。定年になれば悠々自適に暮らすなどと考えていると、いざ定年になると家庭では定年症候群になります。60歳を越えることは墓場行きの待合場所に入ることではありません。

趣味は、自分を支えるパワーになります。情熱を注ぐのは仕事だけではありません。仕事だけでは情熱の限界があります。人生は、死ぬまで生きている事の有り難さと、生きる事への情熱を拡大していけるかどうかにかかっています。

 

6年連続で国体出場

私は、60歳になってから40年振りに馬術を再開し、6年間連続して馬術で国体に出場し、6年連続入賞しております。国体には全国でトップの十数人しか出ることができません。そして国体出場者の95%はプロです。私はプロに負けたくないという情熱を持って出場してきました。プロとの音楽活動も死ぬまで続けたい。私は「とっても欲どおしい」人なのです。

 

狙った獲物は外さない

私は現在67歳ですが、まだまだいろいろなことに興味があり、私のロマンは「狙った獲物は外さない」です。

 

コツコツ努力することが大事

人の見えないところでコツコツ努力しています。仕事も音楽も馬術も、私は能力からいうと人並み以下です。それでも、正しい方針をきちんと定めてアプローチすれば、狙った獲物を捕らえることができると考えます。

馬術では、一昨年の11月末までは全日本ランキングのトップでした。今年もプロを相手に全日本ランキング6位を保持しています。

天才は別ですが、人並みの人間は隠れたところではコツコツやることが、何事かを成し遂げるための絶対的な条件と思い、弱者の戦法として、まだまだこれからも「ねらった獲物をはずさない」の自分を続けたい。奇手、奇策はないと思いながら。

 

何をやっていても楽しい

今は、何をやっていても楽しいですよ。今すぐに死んでも悔いはないと断言できます。朝の1時か2時に起床し、出勤するまでの時間が、私にとって一番幸せな時間です。もったいなくて寝てはいられません。

(おわり)

 

 

 

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