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日本計量新報 2011年3月27日 (2863号)

東北地方太平洋沖地震で救済措置
計量法関連では検定の有効期間の延長など

各機関・団体も猶予措置
計量法関係は新潟県中越地震時より3項目増

未曾有の大災害である東北地方太平洋沖地震に関して、政府は救済措置を出し始めている。計量法関連では、経済産業省が3月22日、検定の有効期間の延長など6項目を告示した。計量関連各団体も猶予措置を定めたところがある。地震被害のため業務に支障が出ている機関・団体もある。


計量法関連の満了日延長は6つ

経済産業省は3月22日、「平成23年東北地方太平洋沖地震による災害に伴う特定権利利益に係る満了日の延長に関する措置」を告示した。

告示で満了日の延長を定めた項目は9つ。延長後の満了日は2011年8月31日。

計量法関連の特定権利利益に関する満了日が延長されるのは6項目。

(1)指定定期検査機関の指定の有効期間(3年)(2)認定特定計量証明事業者の認定の有効期間(3年)(3)JCSS登録校正事業者の登録の有効期間(4年)(4)検定証印の有効期間Dタクシーメーターの装置検査証印の有効期間E基準器検査証印の有効期間。

(1)(2)(3)の対象者は、2011(平成23)年東北地方太平洋沖地震による災害に際し災害救助法(昭和22年法律第118号)が適用された市町村(東京都内の市町村を除く。以下同じ)の区域に住所を有する者。

(4)(5)(6)の対象者は、2011(平成23)年東北地方太平洋沖地震による災害に際し災害救助法が適用された市町村の区域に特定権利利益の対象となる計量器を所在させている者。

災害救助法が適用された市町村は、岩手県、宮城県および福島県の全域、ならびに青森県、茨城県、栃木県、千葉県、東京都、新潟県、長野県のそれぞれ一部地域が含まれる(11年3月18日現在)。

前回、特定非常災害に指定された新潟県中越地震、阪神・淡路大震災の時には、CDEの特定権利利益の満了日が延長された。(1)(2)(3)の延長は、今回が初めて。

告示ではこのほか、液化石油ガスの保安業務の認定の更新、登録電気工事業者の登録の有効期間、ガス消費機器設置工事監督者の講習の終了または認定の満了日が延長された。

告示のない許認可などや告示に指定された地域以外の居住者などについても、申出により、満了日の延長が認められる場合がある(特定非常災害法第3条第3項)。

3月13日制定の政令に基づき告示

この告示は、3月13日に制定・公布された「平成23年東北地方太平洋沖地震による災害についての特定非常災害及びこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令」(政令第19号)にもとづくもの。

行政上の権利利益の満了日の延長などの各種特別措置を、政令で定めることとすることで、災害時に救済措置を迅速に発動できるようにするために「特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律」(平成8年6月14日法律第85号)が制定されている。

日本計量新報 2011年3月27日 (2863号)

日環協
技能試験結果報告期限延長

日本環境測定分析協会(日環協)は、現在実施している「第56回水中の残留農薬分析」の技能試験で、結果報告を延長することを発表した。

▽当初の結果報告期限=2011年3月25日(金)、代理入力期限=3月23日(水)。

▽延長後の結果報告期限=2011年4月15日(金)、代理入力期限=4月13日(水)。

日本計量新報 2011年3月27日 (2863号)

NMIJ
認証標準物質頒布を一時停止

(独)産総研計量標準総合センター(NMIJ)は、地震の影響により認証標準物質(CRM)の頒布を3月31日まで停止中。NMIJ全体の地震影響状況に関しては、同センターWEBサイトで随時報告(http://www.nmij.jp/)。

日本計量新報 2011年3月27日 (2863号)

日本規格協会
東北支部事務所を閉鎖

(社)日本規格協会は、東北地方太平洋沖地震の影響により、東北支部事務所(仙台市青葉区一番町2丁目5−22、穴吹第19仙台ビル内)を閉鎖しいる。

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