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日本計量新報 2010年10月17日 (2842号)

東北・北海道計量大会開く
10月7日、仙台市に約200人が参集

講演はキーナート仙台大副学長
計量思想の普及啓発強化など討議

東北・北海道の計量関係者が参加する「2010(平成22)年度東北・北海道計量大会」と「第59次東北六県北海道計量協会連合会総会」が、10月7日午後、宮城県仙台市のホテル佐勘を会場に、関係者約200名が参加して開かれた。連合会総会では、5つの議題が討議された。総会に先立って東北・北海道計量大会が開かれ、計量功労者表彰、大会記念事業発表、大会宣言採択がおこなわれた。記念講演、懇親会があり、10月8日は視察研修が実施された。次期開催地は秋田県。


東北・北海道計量大会

大会は、東北六県北海道計量協会連合会の鍋島孝敏会長((社)宮城県計量協会会長)があいさつした。

計量功労者表彰式が挙行され、計量功労者7名(塚田晃、川村正人、高橋正三、工藤勝、星克行、長岡修一、大湯澄)、感謝状3名(沼崎要、伊藤訓、古川隆)が表彰された。

大会記念事業が発表された。「宮城県拓桃医療療育センター」と、仙台市社会福祉事業団を通じて「社会福祉法人ありのまま舎」に、車椅子体重計とデジタル体重計を贈呈した。

大会は「くらしを守る確かな基準……計量計測」と「地球環境・温暖化への新たなる挑戦」のスローガンを掲げ、適正な計量の実施を確保するため最善を尽くすことを決意するという文章を盛り込んだ大会宣言を採択した。

あいさつした吉川雅之経済産業省計量行政室長は、計量行政をめぐる状況を説明し、守るべき基準なども示した。

第59次東北六県北海道計量協会連合会総会

第59次東北六県北海道計量協会連合会総会は、鍋島会長があいさつし、前年度連合会総会報告と各道県協会提案議題を審議した。

提案県が趣旨説明をした後、情報交換した。各道県からの提案議題は5題。うち3題が計量思想の普及・啓発の取り組みを発展させる方策を探るもの。各道県の、実施事業の内容や実施形態などが報告され、「何でもはかってみようコンテスト」などの推進も含め、強化の方策を討議した。福島県からは、検定の実務業務の計量協会への委託などの実情を踏まえた計量協会が進むべき方向が議題として提案された。

提案議題は次のとおり。▽議題1=計量思想の普及・啓発の取り組みについて(秋田県)▽議題2=計量協会の進むべき動向について(福島県)▽議題3=計量思想の普及活動強化について(山形県)▽議題4=計量思想普及・啓発等について(宮城県)▽議題5=連合会次期開催地について(宮城県)

次期開催地は秋田県

次期総会開催地は、各県が持ち回りで開催していることから、秋田県に決まった。

記念講演は「チームワークの真の意味」

記念講演は、仙台大学副学長・東北大学特任教授で東北楽天ゴールデンイーグルスのシニアアドバイザーであるマーティ・キーナート氏による「チームワークの真の意味」。

氏は、スタンフォード大学卒。慶応大学で日本語を学び、日米を通じてスポーツビジネスに係わってきた。野球やアメリカンフットボール、バスケットボールのプレーヤーの経験もある。現在はプロ野球の楽天球団のシニアアドバイザーであり、スポーツの本質を貫くチームワークの真の意味を説き明かした。

懇親会、視察研修を実施

夜は懇親会を開いて、交流を深めた。翌10月8日は視察研修を実施し、材木岩公園や白石市古典芸能伝承の館「碧水園」、白石城・歴史探訪ミュージアムなどを訪ねた。

日本計量新報 2010年10月17日 (2842号)

第5回 スマートメーター制度検討会開く(1)
提供情報内容、プライバシー保護など検討

 
検討会のようす
 

経済産業省主催の第5回スマートメーター制度検討会が、10月4日、経済産業省で開催された。当日の議事要旨、議事録、配付資料は、資源エネルギー庁WEBサイトに掲載(http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/k_9.html#meti0004668)。

今回の議題は「スマートメーター情報の取扱について」(原則、提供情報、プライバシー・セキュリティーの確保)。

経済産業省の山下隆一電力市場整備課長が資料説明した後、委員が自由に討論した。

山下課長は、概略を次のように説明した。

スマートメーター情報の取扱に関する論点は、(1)原則=メーター情報は誰がコントロールすべきものか、(2)提供情報=計測・提供されるメーター情報の内容、(3)プライバシー、セキュリティーの保護=講ずるべき対策は何か、の3つ。

今後は電力メーター中心に議論

今後は、電力メーターを中心に議論する。ガスメーター固有の事項は、別途、整理・検討する。水道メーターは、引き続き技術検証する。

スマートメーターの定義は、遠隔検針、遠隔開閉、双方向通信を有する狭義のスマートメーターとして議論する。

電力メーターで計測・提供される情報は、電力使用量、逆潮流値。

電力使用量の粒度の考え方を示した。現在、季節別時間帯別電灯契約などの料金算定単位は1時間、また、電力自由化部門の同時同量スキームやスポット市場などでは30分値で取引されている。現時点での粒度の基準では30分が1つの目安(適時再検討の必要はある)。

(次号以下につづく)

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