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日本計量新報 2009年3月15日 (2765号)

(社)新潟県計量協会 10周年記念式典開く
3月6日、150名が参加して祝う

併催行事「第3回指定定期検査機関の日」
高森博会長「使命全うする」と決意表明

(社)新潟県計量協会は「(社)新潟県計量協会設立10周年記念式典(併催行事・第3回指定定期検査機関の日)」を2009年3月6日午後、新潟県三条市の餞心亭で、会員ならびに来賓など150名参加のもとに開いた。同会が県内の計量関係各団体を大同団結・統合して社団法人となってから10周年、ハカリ(はかり、質量計)の指定定期検査機関指定から3周年であることを記念して開かれたもの。同会は2006(平成18)年3月6日に、新潟県から質量計と皮革面積計の指定定期検査機関に指定され(ただし新潟市を除く)、県内のハカリの定期検査業務の過半を受け持っている。同会は3月6日を指定定期検査機関指定記念の「指定定期検査機関の日」と定めており、県民への協会事業の周知と同業務の確実な実施を期している。

左から、記念式典のようす、高森博会長、講演会の黛まどか氏


記念講演は黛まどか氏

(社)新潟県計量協会設立10周年記念式典(併催行事・第3回指定定期検査機関の日)は、3月6日(金)14時から18時まで、新潟県三条市の餞心亭で開催された。

記念式典では、計量関係功労者表彰、来賓祝辞の後、法人化10年の歩みが紹介された。また、同日は第3回指定定期検査機関の日でもあることから、「指定定期検査機関推進宣言」を全員で唱和した。

記念講演会では、「俳句でエール!〜小さな言葉が大きな力〜」と題し、俳人の黛まどか氏が講演。講演会後、記念祝賀会が開かれた。

高森博会長が決意を表明
「計量の正確さと安全を担う公益法人としてその使命を全うする」

同会会長の高森博氏は、「計量の正確さと安全を担う公益法人として、その使命を全うする」と高潔な決意を述べ、また同協会の使命をあらわす標語として「確かな計量、豊かな暮らしの基礎づくり」を紹介した。記念式典に参加した150名ほどの同会会員、役員、協会事務局員が高森博会長の指導のもとに一致結束していることが、会場に満ちあふれる活気から伝わってきた。

地方公共団体の実務の過半は質量計の定期検査業務

都道府県ならびに特定市など地方公共団体が実施する計量法の実務の過半はハカリ(はかり、質量計)の定期検査業務である。ハカリの定期検査は、取引や証明に使用しているハカリの性能や器差が一定の基準に適合しているか役所が検査することであると、計量法が規定している。定期検査の精度(器差)は、工場出荷時の精度(器差)の2分の1と計量法で規定されており、2年に1度実施される定期検査においてこの条件を満たしていなかった場合は、修理・再検定を受けなければ継続して使用することができない。
午後5時10分から懇親会を開いた。懇親会の司会は(社)宮城県計量協会の佐藤正使氏。

定期検査の実務は指定を受けた協会などが行う

「指定定期検査機関制度」は、役所(地方公共団体)が実施すべきハカリの定期検査をこれに代わって実施するための制度の一つである。指定権限は役所(都道府県および特定市)がもっている。役所の権限を「委譲」する制度が指定定期検査機関制度であり、この指定を受ける機関(計量協会や民間の検査機関)は、役所と同等の事務・技術能力ならびに安定性と信用力を保有していなければならない。(社)新潟県計量協会は、指定以来この業務を確実に実行してきていることを自負している。今回の記念行事では、指定をした側の新潟県ほかの役所からも来賓が出席して祝辞を述べ、この制度に基づく定期検査の実行の推進を確認する形となった。

ハカリの定期検査実施方法としては、役所が直接検査する方式、指定定期検査機関を指定してこれに代行させる方式、事業所が計量士を置いて定期検査と同等以上の管理をすることで定期検査を「免除」される適正計量管理事業所制度の方式、計量士がハカリ使用者との契約方式やその他の方式で直接訪問して検査する方式(ハカリの代検査とも代行検査ともいわれる。計量士によるこの検査を「代行検査」と表現するのはおかしいではないかという主張が一部で出ているが、理解されにくい)がある。いずれにしても、取引および証明に使用されているハカリ(はかり、質量計)は2年に1度定期検査を受検して、これに合格しなければならない(合格の器差用件は検定時の器差の2倍)。

一部の県では役所がお金を出さず指定定期検査機関の運営が混乱(1)

近年は、指定定期検査機関制度の利用が一般化している。その背景には、役所が直接ハカリの定期検査を実施するための職員体制を維持できなくななっていることと、検査費用を総合的に低下させようという意図がある。

(5面つづく)


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