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    2004年3月14日(2529号)


■【第54回計量士国家試験3月7日実施】 環境計量士の出願が増加 8,133名が全国9会場で受験

 毎年、3月の第一日曜日に実施される計量士国家試験が、3月7日に全国9会場で9時20分より一斉に実施された。計量士国家試験は、適正な計量の実施の確保を推進するため、計量に関する専門知識・技能を有する者の養成を目的として、毎年1回実施されている。受験資格の制限がないため、東京会場の早稲田大学では幅広い受験者がみられた。

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 今年の出願者は去年より434名多い、12705名で過去最高の出願者数となった。試験の区分別では環境計量士(濃度関係)が8914名、環境計量士(騒音・振動関係)が2408名、一般計量士が1383名となっており、環境計量士の濃度関係の出願数が増えている。

 試験当日の受験率(速報)は、環境計量士(濃度関係)が63・2%(5630名)、環境計量士(騒音・振動関係)が61・6%(1483名)、一般計量士が73・8%(1020名)となった。

 合格発表は5月末頃の予定で、 本紙上及び計量計測データーバンクのほか官報、経済産業省ホームページ(http://www.meti.go.jp)に掲載される。昨年実施の計量士国家試験は合格率が、環境計量士(濃度関係)11・5%、環境計量士(騒音・振動関係)13・7%、一般計量士23・4%で、実施年によって増減はあるが難しい資格試験のひとつである。

 計量士制度は、「経済取引の発達、産業技術の進歩等これらに関して要求される計量技術が高度化・専門化するようになったことを踏まえ、計量に関する専門の知識・技能を有する者に対して一定の資格を与え、一定分野の職務を分担させることにより、計量器の自主的管理を推進し、適正な計量の実施を確保することを目的と」している。出願者数が年々増加している環境計量士は1974年に創設されたもので、1992年に「濃度関係」と「騒音・振動関係」に区分された。計量士になるには国家試験を受験するほかに、(独)産業技術総合研究所計量研修センターに入所して所定の講習を修了する方法がある。

  2004年3月14日(2529号)


<内閣が参議院に法案提出>産総研を非公務員型の独立行政法人へ

 産総研が非公務員型の独立行政法人に変わる。内閣は3月2日、参議院に「独立行政法人産業技術総合研究所法の一部を改正する法律案」を提出した。今通常国会での成立をめざす。

 法案は、産総研を特定独立行政法人(公務員型の独立行政法人)としている規定を削除し、特定独立行政法人以外の独立行政法人(非公務員型の独立行政法人)にする。また、役員及び職員の秘密保持義務等、移行に伴い必要となる諸規定の整備が行われる。

 この法律改正の目的は、内外の学界・産業界の研究者との研究交流を通じた産総研自身の研究能力の向上、産業界との人的交流や成果を生み出した研究者の起業等を通じた研究成果の効果的な普及を推進することにより、日本の産業競争力の強化に産総研が貢献することである。また、国立大学は、4月から非公務員型の「国立大学法人」化されることから、産学官連携・競争の観点からも必要とされていた。

独立行政法人産業技術総合研究所法の一部を改正する法律案要綱(抜粋)

第一 特定独立行政法人以外の独立行政法人 
独立行政法人産業技術総合研究所(以下「研究所」という。)を独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第二項に規定する特定独立行政法人とする規定を削除すること。(第四条関係)

第二 秘密保持義務 
研究所の役員及び職員等に対してその職務上の秘密に対する保持義務を課すこと。(第十条の二関係)

第三 役員及び職員の地位 
刑法その他の罰則の適用について、研究所の役員及び職員を法令上公務に従事する職員とみなすこと。(第十条の三関係)

     2004年3月14日(2529号)

品質工学会】論文賞、ASI賞の受賞論文決まる

 品質工学会は、2004年の優秀論文に授与される「(財)精密測定技術振興財団品質工学賞」を発表した。これは、前年(2003年)に学会誌に発表、掲載された論文41編から金賞1編と銀賞4編を選定したもの。また、アメリカのASI(アメリカン・サプライヤー・インステテュート)でも、2004年のASI賞を選定し発表した。ASIは、アメリカで品質工学を普及している非営利機関で、中南米、ヨーロッパ等に支部を持ってセミナーやコンサルを実施している。

 ASI賞を受賞した論文『自動車ドアガラス昇降システムの設計最適化』(日産自動車、倉持隆之他)は、品質工学会論文賞銀賞受賞と合わせてのダブル受賞となる。

【論文賞】◇金賞=「MT法による醤油醸造技術の開発−醸造工程の諸条件と麹の出来映え,窒素の利用率および香りの官能検査値の関係−」(森清康雄((有)中六:正会員))

【ASI賞】「自動車ドアガラス昇降システムの設計最適化」(倉持隆之*、森研二**、宮崎昭二*:(*日産自動車(株)正会員、**(株)大井製作所正会員))

(全受賞者は次号以下)

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