ホーム・計量計測データバンク2005年度計量法改正情報BOX>座談会(2007/03/14)【6】

計量制度見直し座談会
   法改正が計量士、計量事業者などにどのように影響するか

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【6】

計量器規制の方向はどうなる

方向性は決まっている

横田俊英 計量器の規制のこの先の方向はどうなっておりますか。

森川正彦 方向性は決まっています。今、国が計工連に委託して調査している6つの器種、家庭用はかり、アネロイド型圧力計(血圧計を除く)、ガラス製温度計、量器用尺付きタンク、ボンベ型熱量計、ユンケルス式流水型熱量計、に関しては、WGを各量ごとにつくって、ユーザーとメーカーへのアンケートを集計中です。

 これらの計量器は、経済産業省が規制対象から外してもよいのではとしていた計量器ですが、再度調査して、問題がないという結論を得て解除したいということです。

 じつはJISとの関連でやるべきだという考え方があります。たとえば家庭用計量器については、JISの原案作成委員会で原案をつくっています。来年1年で審査を終わらせて、再来年にJISをつくり、計量法の直接の規制を解除する、という道筋になります。他の計量器に関しても、圧力計などは基本的には、JISで動いています。

 したがって計量法の規制を解除するものに関しては、まずJISを制定する。そしてJISが整備された順に規制を解除するという考え方です。

 こういう方向へ持っていければよいな、と考えています。

 次のグループは平成19年度、質量計関係は平成20年度に調査する予定です。したがって、少なくとも3年から4年は先送りになります。

 質量計関係では、規制を外す対象となっているのは手動天びんと分銅です。手動指示はかりの規制は外れないと思います。使用実態があるからです。ですから、質量計のほうもそれほど影響はないと思います。

ガラス製温度計など検定が外れると粗悪品が出回らないか心配だ

横尾明幸 計量行政審議会では、私は第1WGの委員として、述べたいことは述べましたし、ある程度報告書(案)にも意見が取り上げられました。ただ課題がいろいろでていますので、それが今後どうなっていくのか、というところが心配ですね。

 ガラス製温度計など検定が外れることによって、粗悪品が出回らないかということが心配ですね。粗悪品との競争に負けて、どうしても単価が高くなる信頼できる温度計が無くならないかということです。ユーザー検定になって、やはり粗悪品がでましたから。浮ひょうも同じような心配があります。

基準器の需要が減るような構造をつくるのは好ましくない

森川正彦 製造側にしてみると、検定数が少ないから影響はあまりない、ということがあるようですが、私は基準器の需要が減るような構造をつくるのは好ましくないと思います。

横尾明幸 東京都は地場産業を保護育成していくということでやっています。少なくとも私たちが職員だった頃は、みんながそういう考えを持っていました。したがってそこに税金をかけるのは当然だと思います。

 ところが検査料の収入増のみで仕事が評価されるなど、今は地方自治の考え方が違ってきていますから、私などは何をやっているのかという気持ちですね。

 結局は経費の問題になってきますから、簡単に検定手数料を上げればいいという話になってくるわけです。検定料のアップは当然、事業者の製品の単価のアップに跳ね返る、そうすると製品の売り上げが落ちる、そうするとますます受検の数が減るという、悪循環になってしまいます。

 ガラス製温度計を例にとると、数万本を検定する場合も、何百本を検定する場合も、温槽を暖める時間はかわらないですから、当然検定にかかる単価が違ってくるのです。そうすると、数百本では経費がかかりすぎるので、行政も手を離したい、というふうになってくるわけです。

 東京都の場合、昔は、人件費を除けば、手数料収入と経費は釣り合っていました。それが今は経費のほうが遙かにかかっている。そういう状態です。

 法改正の見送りでとりあえずほっとしているといったところですが、どう魂を入れていくのかということがよくわからないので、何かをきっかけに、また変な方向にいくのではないかという危惧がありますね。

計量に従事している人々の気持ちがしっかりしなければ

森川正彦 今日は述べませんでしたが、代行運転の車に付いているメーターの問題など、課題はたくさんあります。

横田俊英 日本の計量制度は、仕組みそのものとともに計量に従事している人々の気持ちが本当にしっかりしないといけません。

横尾明幸 そうですね。

横田俊英 ありがとうございました。

(おわり)
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