ホーム・計量計測データバンク2005年度計量法改正情報BOX>座談会(2005/11/17)【6】

座談会「計量法の抜本的見直し」の審議動向と私の考え方
    国民の計量の安全と計量行政の在り方を考える

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【6】

規制対象計量器の事前調査なんて、あってなきがごとしでしょう

蓑輪善蔵 今、規制対象計量器の事前調査なんて、あってなきがごとしでしょう。

齊藤勝夫 私が調査に行ったときフランスでは、使用者の申告制でした。

森川正彦 日本にはそれもありません。

蓑輪善蔵 日本で申告制ができますか。大丈夫ですか。

森川正彦 でも、検定をはずすのだったらそれしかないと思います。

齊藤勝夫 日本の法制局は通らないだろうな。行政が当然やるべきだとなっちゃう。

森川正彦 しかし、日本ははかりの販売は届け出制ですし、インターネットなどではそれすらなくて売られているのが実態です。そういう状況のなかで、行政に調査しろといっても無理ですよ。ですから、今ですと、使用者に自己申告してもらうしかありません。

横田俊英 誰がそれをやらせるんですか。

森川正彦 販売店、メーカー、計量協会などが協力して、それをきちんと周知するしかないでしょう。

桑山重光 ISO規格の17025の2005年版は、今までの「依頼者」という用語から「顧客」という用語に変更になりました。顧客とは末端のユーザーのことです。そこまでずっとたどり着いてくるわけです。試験所が販売者から機器の検査を頼まれたときに、この機器の使用者は誰ですか、とそこまでやらなくてはなりません。今の話と同じです。

森川正彦 そうすると販売者がどこまでやれるか、またそれを法制度がどこまで支援できるかということが出てきます。主たる担い手は使用者だ、というように見方を転換しなければいけません。

計量検定所の看板がなくなれば計量行政はがたがたになってしまう

齊藤勝夫 このままだと地方の計量協会はみんなつぶれるよ。

横尾明幸 地方の計量協会は、会員の事業者のための事業は何もやれなくなってきています。行政の代行(指定定期検査機関業務)の方は熱心にやっていますが。

蓑輪善蔵 東京はまだましでしょう。地方へ行ったら、会員のために何考えているのか、というところがいっぱいあります。

横須賀健治 神奈川県は計量協会も計量士会もけっこう動いています。ただ、費用の問題等があって、特定市の定期検査を、指定定期検査機関が扱うようになっていません。

齊藤勝夫 計量検定所の看板がなくなれば、計量行政はがたがたになってしまいます。火を見るより明らかです。現実がみんなそうでしょう。だから私は、計量行政を自治事務にしちゃだめだというんです。

 計量は基盤行政として大事だから、われわれが努力して努力して地方自治法に計量検定所を必置機関として入れさせたんですよ。

横田俊英 昔の人が苦労してやったことはちゃんと伝えられなくてはだめだねえ。

齊藤勝夫 それが煙のごとくあっさり消えていく。

計量行政は国の基盤行政ですあり民間がやれば赤字だから行政がやるんです

齊藤勝夫 行政がやるのは、民間がやれば赤字だから行政がやるんです。計量行政は国の基盤行政です。だから、これで赤字を出してはだめだということにすると、結局はやれなくて大変なことになる。

国にとって必要な計量行政に赤字黒字議論が優先するのはおかしい

蓑輪善蔵 赤字云々ではなく、必要だから金をつぎ込んでやっているのであって、そういう赤字黒字議論が優先するとおかしなことになってしまいます。赤字だからやれないということになると、国にとって必要なことでやれないことがたくさんできてしまいます。

横尾明幸 平成11年の地方分権一括法で検定・検査業務が自治事務化されたときに、計量行政の執行に関して国と地方の役割分担の明確化を行うべきものを行わなかったからです。先ほども発言がありましたが、例えば、地方自治体で指導・立入検査業務を今までやってこなかったものを、今後できるわけがないですから、地方計量行政として主体的にやる必要があるものは、きちんと地方自治体の責務として定める必要があります。また、消費者は、計量に関して自ら確かめようがないですから、正しいものとして信じる他はありません。地方計量行政の執行体制の低下により、計量に関する信頼が現在崩れてきているわけです。

基準器制度がなくなってJCSSに一本化されたら、検定業務をどういう検査器具・装置を用いてどの様な方法で行うのか、そうしたことをきちんと地方自治体として主体的に考えなければいけないと思う

横尾明幸 都道府県計量検定所も検定等を今後も実施するのであれば第三者認証機関になりなさいと、国は提案していますが、中小零細の計量器製造事業者等の地場産業を守る仕事も地方自治体の業務ですから、検定業務を実施することもまさにその一つです。このような問題について、地方自治体も第三者的な姿勢を取るのでなく、自分たちにとっても重大な問題としてとらえなければだめです。基準器制度廃止しJCSSへの一本化の問題にしても、現在自分たちで検定を行っているのですから、基準器制度がなくなってJCSSに一本化されたら、検定業務をどういう検査器具・装置を用いてどの様な方法で行うのか、という問題があるのに、そうしたことに対してそれでいいのか、それとも困るのか、そうしたことをきちんと地方自治体として主体的に考えなければいけないと思います。

齊藤勝夫 東京都はJCSSも取っているから。

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