ベックマン温度計

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1.特長
 ベックマン温度計は、限られた温度範囲(0〜6℃)の温度変化、温度差を精密に測るためのガラス製温度計(二重管式)である。目量0.01℃、読み取りは目量の1/10で0.001℃の読み取りが可能。
 使用する温度に応じて、目盛範囲内で読み取れるように、毛細管上部に設けられた補助球に余分な水銀を排出したり、又はこの補助球より不足の水銀を補給し、予め水銀量を調節してから使用する。水銀量の調節は、補助球内の水銀を感温液(水銀)と接続し増減させる。補助球内の水銀と感温液を切り離すときは、逆さにして金具部分を机等に軽く当て、ショックを与える。
 基準温度(20℃)の時0目盛の位置にあるように、水銀量を調節して目盛られているので、この時の温度計は正しい温度差を指示する。しかし、水銀量を変えて他の温度で使用する場合には、水銀量の違いの分だけ水銀の伸縮が変化しますので、温度計の読み取り値には多少の補正が必要となる。

2.用途
 ベックマン温度計は、微細な温度変化の精密測定を必要とする熱量測定、分子量測定又は恒温槽の温度監視用として利用されている。

3.取り扱い方
 ベックマン温度計は、毛細管内が真空のため輸送や保管には常に感温液が下に位置するようにし、また激しい振動が加わらないようにして、水銀切れや衝撃による破損を防ぐよう慎重な取り扱いをする必要がある。

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