25年記念大会講演の概要と講師紹介

基調講演をお願いした飯塚幸三博士,もと計量研究所長.工業技術院長等の要職に加えて,最近15年間,国際度量衡委員会(国籍を異にする18名の専門家の集団)の一員としてメートル条約運用に貢献され,名誉委員に推された方です.今回は,この貴重なご経験に基づいて,計量関連の国際的活動の歴史を顧み,将来像を語っていただきます.

一方,記念講演をお願いした大網功先生は,物理教育を担当される傍,インド科学の歴史とくに古代運動輪史の研究に精励され,平行してインド度量衡史については文献のみならず現存器物についても研究されました.今回は主に長さ・体積の単位や標準(ます等)の体系と変遷,4進的な特徴,他地域の度量衡との繋がり等を論じていただきます.

 また富田徹男博士,特許庁で審査を担当されていた期間に,お仲間を結集して技術史古典『ベックマン西洋事物起原』を研究され,後に,その全訳をまとめられましたが,この業績は2000年8月,ヨハン・ベックマン協会記念メダルの栄誉に輝きました.今回は同書中の計量計測技術関連の項目(機器,数値データ等)を紹介していただきます.

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